30日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
- ■株式見通し:下に振らされる局面においては押し目拾いのスタンス
- ■三菱マ、21/3黒字修正 営業損益トントン←▲50.0億円
- ■前場の注目材料:島津製作所、前処理自動機器を投入、LCMS臨床提案を本格化
■下に振らされる局面においては押し目拾いのスタンス30日の日本株市場は、売り先行後は底堅い相場展開が意識されそうである。
29日の米国市場ではNYダウが131ドル安だった。
7月住宅価格指数が予想を上回ったほか、9月消費者信頼感指数が3月来の水準を回復したことが材料視されたが、収束傾向であったNY市の感染者数が6月来で最高に達したことが明らかになると警戒感から下げ幅を拡大する展開となった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比70円安の23450円。
円相場は1ドル105円60銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、利食い先行の展開になりそうである。
ただ、昨日の上昇は日銀のETF買い入れなどの需給面で押し上げられたほか、コア30など指数インパクトの大きい銘柄が買われたことの影響であり、積極的な上値追いの流れではないため、反動安といったところであろう。
一方で、ザラ場中は大統領選候補者によるテレビ討論会を意識した相場展開に向かいやすく、米株先物の動向を睨んだ相場展開といったところであろう。
先物主導で仕掛け的な動きも出やすいだろうが、月末要因から積極的には動きづらいと考えられ、短期的な売買が中心とみられる。
そのため下に振らされる局面においては押し目拾いのスタンスといったところであろう。
日経平均は昨日の上昇で節目の23500円を捉えてきており、いったんは利食いも出やすいところであろう。
しかし、菅新政権による政策期待から押し目買い意欲は強いと考えられる。
また、新型コロナウイルスの感染拡大が警戒視されている欧米に対して、日本は経済活動再開が本格化する局面にあるため、相対的に安心感のある日本に海外勢の資金がシフトしやすい需給状況とも考えられる。
日経平均はテクニカル的にも煮詰まり感が意識されており、目先的には23500円突破からの24000円を意識したトレンド形成を想定した展開に向かうとみておきたいところであろう。
■三菱マ、21/3黒字修正 営業損益トントン←▲50.0億円三菱マ (T:5711)は2021年3月期業績予想の修正を発表。
営業損益は従来の50億円の赤字からトントンに上方修正している。
金属事業における金属価格の上昇、実収差益や鉱山からの受取配当金の増加などを見込んでいる。
一方で、第2四半期において、事業再編損失引当金繰入額として約210億円の特別損失を計上する見込みであり、最終損益は100億円の赤字から200億円の赤字に拡大する。
■前場の注目材料・日経平均は上昇(23539.10、+27.48)・1ドル105円60-70銭・SOX指数は上昇(2242.52、+4.88)・米長期金利は低下・日銀のETF購入・米経済対策への期待・コロナ向けワクチン開発の進展・島津製作所 (T:7701)前処理自動機器を投入、LCMS臨床提案を本格化・NTT (T:9432)ドコモを完全子会社化、4兆円TOB・東芝 (T:6502)システムLSI撤退、770人、再配置・早期退職・三菱マテリアル (T:5711)宇部興産とセメント統合に最終合意、来春新会社・住友商事 (T:8053)製造現場でローカル5G、来年1月から大阪で実証・三井物産 (T:8031)インド農薬製販に出資、日本曹達と共同・トヨタ (T:7203)ARで車整備効率化、販売店に試験導入・京セラ (T:6971)コンセプト車開発、ダッシュボード透明に・KDDI (T:9433)UQ統合しライト層獲得、5Gはau・三菱電 (T:6503)新型エレベーター、人の流れ予測し効率運行・楽天 (T:4755)楽天モバイル、印テックマヒンドラと提携・楽天 (T:4755)楽天メディカル、光免疫療法医薬で承認取得、膵臓がん克服に挑む・日本触媒 (T:4114)SAPの吸収量など10%超向上、データサイエンス活用☆前場のイベントスケジュール・10:00 中・9月製造業PMI(予想:51.3、8月:51.0)・10:00 中・9月非製造業PMI(予想:54.7、8月:55.2)・10:45 中・9月財新製造業PMI(予想:53.1、8月:53.1)
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