19日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
- ■株式見通し:日経平均は23500円固めの流れは継続、調整場面では押し目狙いのスタンス
- ■富通ゼネ、21/3上方修正 営業利益190億円←160億円
- ■前場の注目材料:ソニー、アップルにHMD向けディスプレー供給、新たな収益源
■日経平均は23500円固めの流れは継続、調整場面では押し目狙いのスタンス19日の日本株市場は日経平均の23500円を固める流れが意識されそうである。
16日の米国市場はNYダウが112ドル高と上昇する半面、ナスダックが下落するなどまちまちの展開。
9月小売売上高や10月ミシガン大消費者信頼感指数速報値の予想以上の改善に加え、新型ウイルスワクチン開発の一段の前進を好感し上昇して寄り付いた。
しかし、9月鉱工業生産が予想外のマイナスに落ち込んだほか高値からハイテク株中心に利益確定売りも目立った。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比105円高の23515円。
円相場は1ドル105円30銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行の展開になりそうだ。
先週末は欧州で新型コロナウイルス感染症が再拡大していることが嫌気され売りに押される格好だったが、週末の欧州市場は総じて堅調だったこともあり、買い戻しの流れが先行することになりそうだ。
とはいえ、新型コロナウイルス感染症のワクチンや治療薬に関する報道等も意識されるため、不透明感は根強いこともあり、積極的な売買は引き続き手控えられることになりそうだ。
そのため、買い戻しの流れから23500円を回復した後は、同水準での攻防といったところであろう。
引き続き新型コロナウイルス感染症に関する報道のほか、米大統領選や追加経済対策を巡る報道を意識しつつ、神経質な相場展開が見込まれる。
また、米国では今来週は決算発表が本格化するため、決算を受けた米国市場の動向も気掛かりになりやすく、短期的な売買が中心になりやすいだろう。
そのため、決算など個別に材料の出ている銘柄のほか、政策期待の流れからテーマ株などでの循環物色に向かいやすいと考えられる。
そのほか、先週はマザーズ銘柄の利益確定の流れが目立っていた。
資金回転が早いことから大きく下押す銘柄などもみられていたが、相場が崩れたというよりは利食いの範囲内と考えられ、売り一巡後の押し目買い意欲の強さを見極めたいところである。
なお、日経平均は週末に心理的な支持線レベルである23500円を下回って引けているが、25日線が支持線として意識されており、これをキープ出来るかが注目されそうである。
米大統領選や追加経済対策を巡る不透明感や新型コロナウイルス感染症が再拡大していること等、外部要因としては売りアルゴが発動しやすい状況である。
下押す場面では短期筋のショートが中心と見られ、押し目狙いのスタンスを意識しておきたい。
■富通ゼネ、21/3上方修正 営業利益190億円←160億円富通ゼネ (T:6755)は2021年3月期の業績予想の修正を発表。
売上高は従来の2650億円から2800億円、営業利益は160億円から190億円に上方修正。
上半期の業績予想の修正に加え、前年度の新型コロナウイルスの影響による落ち込みがなくなることや各地域の市況動向および在庫水準等も踏まえ、下半期においても空調機販売のさらなる上積みを計画している。
■前場の注目材料・NYダウは上昇(28606.31、+112.11)・シカゴ日経225先物は上昇(23515、大阪比+105)・1ドル105円30-40銭・日銀のETF購入・米経済対策への期待・コロナ向けワクチン開発の進展・ソニー (T:6758)アップルにHMD向けディスプレー供給、新たな収益源・島津製作所 (T:7701)呼気でコロナ診断、東北大と来春めどに臨床研究・三菱UFJ (T:8306)40年度めどに石炭火力向け融資残高ゼロに、3メガ足並みそろう・ホンダ (T:7267)サプライヤー3社のTOB完了、来年1月にもAMSと新会社・NTN (T:6472)風力発電用軸受開発、DLC膜で耐摩耗性向上・東芝 (T:6502)量子暗号通信システムを情通機構で実証、来春・日本製鉄 (T:5401)原料投入を自動調整、来月再稼働、室蘭高炉で初運用・宇部興産 (T:4208)CPLの10月契約1150ドル☆前場のイベントスケジュール・11:00 中・7-9月期GDP(前年比予想:+5.5%、4-6月期:+3.2%)・11:00 中・9月鉱工業生産(前年比予想:+5.8%、8月:+5.6%)・11:00 中・9月小売売上高(前年比予想:+1.8%、8月:+0.5%)
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