12日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:直近で大きく値を下げていた中小型株に市場の関心が集まる
■三菱地所、2Q営業利益6.3%増 980億円、コンセンサス範囲内
■前場の注目材料:東北電力、女川原発再稼働へ、被災地で初、22年度以降
■直近で大きく値を下げていた中小型株に市場の関心が集まる12日の日本株市場は底堅い相場展開が見込まれる。
11日の米国市場はNYダウが小反落となる一方で、ナスダックが反発した。
全米での新型コロナ感染者数が今月に入り急増を続けており、ニューヨーク州も外出禁止令を発令するなどワクチンや治療薬開発期待が相殺され、NYダウは引けにかけて下落した。
ハイテク株は買い戻しが広がり、ナスダックは上昇となっている。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比160円高の25580円。
円相場は1ドル105円40銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から25500円処での底堅い展開が意識されそうである。
新型コロナウイルス感染症の拡大が重荷となろうが、米国では物色シフトから足元で利益確定の売りに押されていたハイテク株へは買い戻しの動きが広がっており、地合いは悪くないだろう。
オプションSQを控えていることからヘッジ対応で荒れやすい状況ではあろうが、直近でやや粗い値動きをみせていたこともあり、ひとまず25500円辺りで固めたいところとみられる。
とはいえ、VIX指数は低下しているほか、ナスダックが反発を見せてきたこともあり、米国同様、グロースからバリュー株へのシフトの動きは一服し、ハイテクセクターなどへは買い戻しの動きが期待されてくる。
相対的にナスダックと連動性の高いマザーズがリバウンドを強めてくるようだとセンチメントを明るくさせてくる可能性がある。
日経平均についても25500円固めからハイテク主導の強い値動きをみせてくるようだと、海外勢によるヘッジニーズから指数を押し上げてくることも意識しておきたいところ。
また、先物市場ではクレディスイスや米系証券による買い手口が目立っており、ショートカバーも依然として意識されやすいところである。
急ピッチの上昇に対する過熱感が警戒されている一方で、ショートカバーのニーズが大きいと考えられ、押し目買い意欲の強さから、短期的に売り仕掛けてくる場面においては押し目狙いの好機になりそうである。
引き続きバリューへのシフトも意識されてくるだろうが、本日のところは直近で大きく値を下げていた中小型株に市場の関心が集まることになりそうである。
■菱地所、2Q営業利益6.3%増 980億円、コンセンサス範囲内菱地所 (T:8802)が発表した第2四半期決算は売上高が前年同期比1.5%減の5273.12億円、営業利益は同6.3%増の980.72億円だった。
コンセンサス(978億円)の範囲内。
オフィスビルの賃貸や物流施設などの売却益が伸び、新型コロナウイルス感染拡大による商業施設やホテルの苦戦を補った。
マンション事業の利益率も改善した。
■前場の注目材料・日経平均は上昇(25349.60、+444.01)・ナスダック総合指数は上昇(11786.43、+232.57)・シカゴ日経225先物は上昇(25580、大阪比+160)・1ドル105円40-50銭・SOX指数は上昇(2511.24、+88.91)・VIX指数は低下(23.45、-1.35)・原油先物は上昇(41.45、+0.09)・日銀のETF購入・米経済対策への期待・コロナ向けワクチン開発の進展・東北電力 (T:9506)女川原発再稼働へ、被災地で初、22年度以降・東芝 (T:6502)再生エネに1600億円投資、23年度目標は2年先送り・三井物産 (T:8031)三井化学と、本州化学にTOB・シャープ (T:6753)子会社再編、クラウド強化・グレイス (T:6541)中・タイ攻勢 マニュアル制作の同業買収・ホンダ (T:7267)「レベル3」年度内投入、「レジェンド」で型式指定取得・トヨタ紡織 (T:3116)新中計、26年3月期に営業益倍増、トヨタ以外を開拓・昭電線HD (T:5805)車載モーター向けアルミ平角巻線の開発着手、26年度めど・塩野義 (T:4507)データ解析技術をスポーツに応用、体調・心理状態計測・アステラス薬 (T:4503)ファイザーとの前立腺がん治療剤、中国から追加承認・NISSHA (T:7915)欧で環境配慮成形品を拡販、植物由来容器など・大同特殊鋼 (T:5471)磁石事業売上高を30年2.5倍に、電動化需要に対応・阪和興業 (T:8078)新中計、22年度新規取引5000社、累計で19年度の倍☆前場のイベントスケジュール・特になし
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