ドル/円
午後3時現在 97.95/00 1.3894/99 136.14/23
正午現在 98.24/29 1.3870/75 136.28/39
午前9時 98.43/28 1.3926/31 137.15/20
NY17時 98.43/49 1.3894/00 136.85/95
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[東京 9日 ロイター] 午後3時現在のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時
時点から下落し、98.00円付近で推移している。方向感に乏しいなか、輸出筋の売り
が圧迫したほか、98円割れにあったストップロスをつけたことで下げが加速する場面も
見られた。ドルは対ユーロでは買い戻しが一服。ドル売りポジションの巻き戻し地合いの
なか、欧州の金融機関に関する報道などを手掛かりにドルが買われたが、1.38ドル半
ばで伸び悩んだ。午後3時過ぎからはリスク選好ムードが強まり、地合いは再びドル売
り、円売りに転じた。
リスク選好でポジションが売りに傾いたドルと円の買い戻し地合いのなか、ウォールス
トリート・ジャーナル紙(電子版)がオバマ政権について、欧州に対しG8財務相会合で
銀行への厳格なストレステスト(健全性審査)を行うよう求める可能性があると伝えたこ
とが市場で話題になった。「欧州の銀行財務の改善は米国より遅れており、予想された内
容」(都銀)ではあったが、ドルと円の買い戻し地合いを支援したことで、ユーロ/ドル
は1.3853ドル、ユーロ/円は135.70円まで下落した。また、日経平均
<.N225>や香港のハンセン指数<.HSI>がさえない動きとなったこともクロス円全般を圧迫
した。
一方、ドル/円は「方向感が定まらない」(別の都銀)中で輸出筋の売りが続いたほ
か、クロス円の下げが波及。98円割れにあったストップロスをつけたことで、ドルは
一時は97.87円まで下落した。
しかし、午後3時過ぎから地合いは反転。再びドル売り、円売りに転じた。米原油先物
り返して10カ月ぶり高値で引けるなど急速にリスク選好ムードが強まり、「欧州勢がリ
スク選好から入ってきたようだ」(みずほ証券金融市場グループ外債トレーディング部マ
ネージャー、鈴木健吾氏)という。
ドルをめぐっては、株価をメルクマールにした「リスク回避」「リスク選好」シナリオ
や米金利上昇をにらんだ「良い金利上昇」「悪い金利上昇」シナリオなど複数のシナリオ
が混在するなか、市場はメーンシナリオを探りかねている。そのときどきのポジションや
需給で「シナリオは次々に移り変わる」(みずほ証券、鈴木氏)という。
きょうの注目点は米3年債入札。米2年債金利の上昇圧力が強まる中で「入札はやや厳
しいものになる可能性がある」(都銀)との声が出ている。ただ、為替へのインパクトは
不透明との声が多い。米債需給の悪化による「悪い金利上昇」としてドル売りにつなが
る可能性を指摘する声が出る一方で、金利上昇に株価が売りで反応した場合は「リスク回
避」シナリオが復活してドル買いになるとみる向きもおり、「結果を確認してメーンシナ
リオを探りたい」(国内銀行)との声が聞かれる。
(ロイター日本語ニュース 松平陽子)
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