23.50HKドル(+54.61%)=11:14現在 きょう21日取引を再開している中国政府系コングロマリットの華潤創業(チャイナ・リソーシズ:291/HK)が急騰。
同社は21日、ビール以外の全事業を親会社の華潤(集団)公司に売却する計画を明らかにした。
売却価格は280億香港ドル(約4300億円)。
厳しい経営環境のなか、業績不振の続く事業を切り離すことで、財務のテコ入れを図る狙いだ。
華潤創業はビール専業会社へと転身する。
世界最大規模の販売量を誇るメーカーとして、ビール事業の強化に努めていく方針。
親会社の華潤(集団)公司から、事業買収の提案を受けた。
華潤創業は現時点で、同提案を受け入れる最終決断は下していないとしている。
なお、売却価格のうち135億8203万香港ドルは現金で、残りは約束手形の形で支払われる予定。
売却により約68億香港ドルの特別損失を計上する見通しだ。
売却を実施した場合、1株当たり11.50香港ドルの特別配当も実施する。
また、親会社の華潤(集団)公司が2億4213万株(発行済み株式数の10%)を上限に、公開買い付けを行う計画も明らかにした。
買付価格は1株当たり12.70香港ドル。
特別配当と合算した価格(24.20香港ドル)は、取引停止前の直近終値(15.20香港ドル)に対して59.2%のプレミアム水準となる。
公開買い付けの実施は、株主価値の向上が目的。
華潤(集団)公司の持株比率(間接分を含む)は51.87→61.87%に上昇する予定だ。
華潤創業の浮動株比率は規定水準以上を保つ。
上場を維持する運びという。
華潤創業はビール、小売り、飲料、食品の消費財事業を主力とするほか、傘下企業を通じて電力、ガス、医薬品などの業務を手がける。
今月1日に発表した2014年12月期(本決算)の業績は、純損益が1億6100万香港ドルの赤字に転落。
通期での赤字転落は上場来で初めてとなった。
英小売大手テスコとの合弁事業で苦戦が続いている。
華潤創業は今月4日に株式取引を一時停止したが、本日(21日)から売買を再開する。