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東京外為市場・正午=ドル82円後半、ユーロは買い戻し主導で1.32ドル半ばへ上昇

発行済 2011-01-08 17:34

       ドル/円   ユーロ/ドル  ユーロ/円

正午現在   82.60/65   1.3228/33  109.28/32

午前9時現在 82.75/80  1.3188/90  109.12/17

NY17時現在 82.78/82  1.3164/68  109.00/05

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 [東京 28日 ロイター]正午のドル/円はニューヨーク市場午後五時時点に比べ若

干ドル安の82円後半。年末で取引が薄い中、対ユーロでドル安が進行したため、対円で

もドルの上値が抑えられた。ユーロはポジション調整の買い戻しが損失確定の買いを巻き

込んで急伸し、11日ぶりの高値をつけた。

 

 午前の取引で、ドルは朝方の高値82.81円から82円半ばまでジリ安の展開となっ

た。ユーロは安値1.3160ドルから1.3250ドルまで上値を伸ばし、ユーロ/円

は108.97円から109.52円まで上昇した。

 

 野田佳彦財務相は28日の閣議後の会見で、ここ数日の為替市場の動きは一方向に偏っ

ているとの認識を示し、年末・年始も市場の動向を注意深く見ていきたいと語った。また、

市場に過度な変動があれば、断固たる措置をとるとの姿勢に変わりはないと強調し、一段

の円高には為替介入も辞さない姿勢を示した。

     

 <ユーロ買い戻し>

 

 ユーロは対ドルのみならず、対スイスフラン、対英ポンド

対円と幅広く上昇した。

 ユーロ/ドルは200日移動平均線(単純)の1.3087ドル付近がサポートされ、

巻き戻し基調に入るとの見方が広がるなか「特段これといったニュースはなかったが、

1.3200ドルの上でストップを巻き込み、上ブレした。典型的な年末相場」(金融機

関)だという。

 「市場では、来年に向けてユーロベアの参加者が多かったが、年末のポジション調整を

受けて、これらのショートが巻き戻された格好。上がれば買うというスタンスのモデル系

ファンド勢の(ユーロ)買いも出ていた」(外銀)という。

   

 前日の海外市場でも、ユーロは1.31ドル後半まで買い戻されたが、きっかけは米銀

の破綻危機を報じた米紙の報道だったという。

 ウォールストリート・ジャーナル紙は、不良資産救済プログラム(TARP)支援を受

けた米銀のうち98行が破綻の危機にある、と報じた。 同紙が第3・四半期の業績を基

に分析したもので、前四半期の86行から増加した。

 これら98行へのTARPによる注入額は42億ドルに上る。 98行の大半は小規模

銀行で、9月末時点の資産中央値は4億3900万ドル。TARP支援規模の中央値は

1000万ドル。 報道によるとTARP支援行のうち、これまでに7行が破綻しており、

27億ドルのTARP資金が損失した。

 

 <豪ドル>

 

 中国の利上げを受けて前日一時0.9987ドルまで下落していた豪ドルは、

1.00米ドル台後半でしっかりとした足取りとなった。豪ドルは一時1.0080米ド

ルまで上昇し、11月11日以来約7週間ぶりの高値をつけた。

 商品相場が小幅に反発していることや、中国の利上げを無難にこなしたことで、豪ドル

に買い安心感が広がっているという。

 日経新聞は28日の朝刊で、第一生命保険がオーストラリア中堅生保のタワー・オース

トラリア・グループを完全子会社化する方針を固めた、と報じた。 

 同紙によると、第一生命は、株式公開買い付け(TOB)を通じ2011年春をめどに

タワー・オーストラリア・グループの発行済株式を全株取得する予定で、取得額は

1000億円前後の見通し。日本の生保が海外の生保を買収する案件としてはこれまでで

最大、と同紙は報じた。

 

 為替市場への影響は、「資金手当てをどうするかは当事者とM&Aエージェントとの間

で決まる。外貨建てローンを出すかなどを含め、全ては非公開。スポット市場で一部の資

金手当てが行われれば、事後的に推測できるが、そうしたフローは今のところ見当たらな

い」(ファンド・マネージャー)という。

 

 (ロイター 森佳子記者)

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