*15:42JST 為替週間見通し:下げ渋りか、金融システムへの不安で安全逃避のドル買いも
【今週の概況】
■欧米金融不安を警戒して円売り縮小
今週のドル・円は下落。
米追加利上げを想定して3月22日に133円00銭まで買われたが、近い将来における利上げ停止の可能性が浮上したことから、リスク回避のドル売り・円買いが加速した。
3月21-22日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利(フェデラルファンドFF金利の誘導目標)を市場の予想通り0.25ポイント引き上げ、4.75-5.00%とすることが決定された。
しかしながら、直近における金融市場の混乱を受けてFOMC声明の文言が変更され、早ければ次回のFOMC会合で利上げ停止の可能性が浮上したことから、リスク回避のドル売り・円買いが加速し、24日のロンドン市場で129円64銭までドル安・円高が進行した。
24日のニューヨーク外為市場でドル・円は、129円84銭から130円90銭まで戻した。
大手独銀の信用リスクの高まりを懸念してリスク回避の円買いが優勢となった。
その後、同銀の信用リスクへの懸念は後退し、米国株式は強含みとなったことから、リスク回避のドル売り・円買いは縮小。
ドル・円は130円72銭でこの週の取引を終えた。
ドル・円の取引レンジ:129円64銭-133円00銭。
【来週の見通し】
■下げ渋りか、金融システムへの不安で安全逃避のドル買いも
来週のドル・円は下げ渋りか。
米連邦準備制度理事会(FRB)はタカ派的な姿勢をやや弱め、長期金利が低下すればドル売りに振れやすい。
ただ、欧米金融システム不安は根強く、安全逃避(リスクオフ)のドル買いが強まる可能性は残されている。
FRBは21-22日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、0.25ポイントの利上げを決定したが、複数の金融機関の経営破綻を受け、パウエルFRB議長は利上げ休止を検討したと会合後の記者会見で明らかにした。
また、同時に発表されたドットチャートからターミナルレート(利上げの最終地点)は据え置かれたが、2024年の見通しについてはやや引き上げられ、金融引き締め長期化が示された。
それにより、景気減速への懸念が強まる可能性がある。
直近のFOMCの政策内容への評価が定まらないなか、外為市場はFRBの方針はタカ派寄りではないと受け止めており、米金利安・ドル安の要因になりやすい。
3月31日発表予定のPCEコア価格指数が市場予想を下回った場合、ドル売り要因になりそうだ。
一方、イエレン米財務長官は預金者保護の措置をさらに大きく拡大することには否定的で、預金者保護の観点から先行き不透明感は深まる可能性があろう。
UBSによるクレディ・スイス買収後も金融危機の警戒は根強く、リスクオフのドル買いは継続しよう。
【米・3月消費者信頼感指数】(28日発表予定)
28日発表の米3月消費者信頼感指数は101.5と2月の102.9を下回る見通し。
金融引き締め長期化が見込まれるなか景気への影響が懸念され、低調な内容はドル売り要因になりやすい。
【米・2月PCEコア価格指数】(31日発表予定)
31日発表の米2月個人消費支出(PCEコア価格指数)は前年比+4.7%と、前回の前年比+4.7%と同水準の伸び率となる見通し。
ただ、市場予想を下回り、インフレ鎮静化の観測が強まればドル売りに振れやすい展開に。
予想レンジ:128円50銭-133円00銭
■欧米金融不安を警戒して円売り縮小
今週のドル・円は下落。
米追加利上げを想定して3月22日に133円00銭まで買われたが、近い将来における利上げ停止の可能性が浮上したことから、リスク回避のドル売り・円買いが加速した。
3月21-22日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利(フェデラルファンドFF金利の誘導目標)を市場の予想通り0.25ポイント引き上げ、4.75-5.00%とすることが決定された。
しかしながら、直近における金融市場の混乱を受けてFOMC声明の文言が変更され、早ければ次回のFOMC会合で利上げ停止の可能性が浮上したことから、リスク回避のドル売り・円買いが加速し、24日のロンドン市場で129円64銭までドル安・円高が進行した。
24日のニューヨーク外為市場でドル・円は、129円84銭から130円90銭まで戻した。
大手独銀の信用リスクの高まりを懸念してリスク回避の円買いが優勢となった。
その後、同銀の信用リスクへの懸念は後退し、米国株式は強含みとなったことから、リスク回避のドル売り・円買いは縮小。
ドル・円は130円72銭でこの週の取引を終えた。
ドル・円の取引レンジ:129円64銭-133円00銭。
【来週の見通し】
■下げ渋りか、金融システムへの不安で安全逃避のドル買いも
来週のドル・円は下げ渋りか。
米連邦準備制度理事会(FRB)はタカ派的な姿勢をやや弱め、長期金利が低下すればドル売りに振れやすい。
ただ、欧米金融システム不安は根強く、安全逃避(リスクオフ)のドル買いが強まる可能性は残されている。
FRBは21-22日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、0.25ポイントの利上げを決定したが、複数の金融機関の経営破綻を受け、パウエルFRB議長は利上げ休止を検討したと会合後の記者会見で明らかにした。
また、同時に発表されたドットチャートからターミナルレート(利上げの最終地点)は据え置かれたが、2024年の見通しについてはやや引き上げられ、金融引き締め長期化が示された。
それにより、景気減速への懸念が強まる可能性がある。
直近のFOMCの政策内容への評価が定まらないなか、外為市場はFRBの方針はタカ派寄りではないと受け止めており、米金利安・ドル安の要因になりやすい。
3月31日発表予定のPCEコア価格指数が市場予想を下回った場合、ドル売り要因になりそうだ。
一方、イエレン米財務長官は預金者保護の措置をさらに大きく拡大することには否定的で、預金者保護の観点から先行き不透明感は深まる可能性があろう。
UBSによるクレディ・スイス買収後も金融危機の警戒は根強く、リスクオフのドル買いは継続しよう。
【米・3月消費者信頼感指数】(28日発表予定)
28日発表の米3月消費者信頼感指数は101.5と2月の102.9を下回る見通し。
金融引き締め長期化が見込まれるなか景気への影響が懸念され、低調な内容はドル売り要因になりやすい。
【米・2月PCEコア価格指数】(31日発表予定)
31日発表の米2月個人消費支出(PCEコア価格指数)は前年比+4.7%と、前回の前年比+4.7%と同水準の伸び率となる見通し。
ただ、市場予想を下回り、インフレ鎮静化の観測が強まればドル売りに振れやすい展開に。
予想レンジ:128円50銭-133円00銭