[ニューヨーク 20日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇した。米連邦準備理事会(FRB)はこの日まで開催した米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利を据え置いたものの、年内の追加利上げを予想するなどタカ派姿勢を強めたことが背景。
FRBが20日に発表した金利・経済見通しによると、23年末のFF金利の予想中央値は6月時点と同じ5.6%。一方、24年末は5.1%と、前回の4.6%から上方修正された。
ドル指数は0.09%高の105.21。序盤は104.66まで下げる場面があった。
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は会見で、中央銀行がコントロールできないこともあるが、FRBの積極的な利上げによって景気が悪化することはないだろうと述べた。
TDセキュリティーズ(ニューヨーク)のゲンナジー・ゴールドバーグ氏は「FRBは可能な限りタカ派的なシグナルを送ろうとしているように見える」と述べた。
英ポンドは乱高下。終盤は0.28%安の1.2357ドルだった。
英国の8月インフレ率が予想以上に鈍化したとの指標を受け、一時約4カ月ぶりの安値まで下落する場面があった。
金融市場は、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)が21日に開く金融政策委員会(MPC)で金利を据え置く可能性を60%近く織り込み始めている。19日には、据え置きの可能性は20%しかなかった。
日米当局が介入の可能性を示唆する新たなコメントを発表したことから、円相場への関心が高まった。
FRBの決定後、円は対ドルで0.13%下落し、1ドル=148.05円となった。
神田真人財務官は20日、為替の円安について「あらゆる手段」を排除せず、適切に対応していく考えを改めて示した。
これに先立ち、イエレン米財務長官は19日、日本が再び円買い介入に踏み切った場合に米国が理解を示すかどうかは「状況次第」だと述べた。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1%安の2万6931ドル。
ドル/円 NY午後4時 148.16/148.19
始値 147.87
高値 148.21
安値 147.48
ユーロ/ドル NY午後4時 1.0659/1.0660
始値 1.0701
高値 1.0736
安値 1.0659