[ニューヨーク 27日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドル指数が10カ月ぶりの高値を付けた。高金利環境下で米国経済が相対的に他国をアウトパフォームするとの見方が背景にある。円は介入警戒域で推移し、ユーロは約9カ月ぶりの安値に下落した。
米10年国債利回りはこの日も上昇を続け、2007年10月以来の高水準を記録した。
バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフマーケットストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「米国は、金利上昇とエネルギー価格の上昇という新たな試練に最も対処できる国だ。米国発のニュースがそれほど良くなくても、相対的に良く見える」と述べた。
ドル指数は106.84と、11月30日以来の高値となった。
米金利上昇は円を圧迫。1ドル=149.71円と11カ月ぶりの安値まで下落した。
ドル/円は、米国の長期債利回り、特に10年ゾーンの利回りの変化に非常に敏感に反応する傾向がある。
心理的な節目である1ドル=150円に近づいたことで、トレーダーは日本の当局による介入の兆候を警戒している。
RBCキャピタル・マーケッツのアジアFXストラテジー幹部、アルビン・タン氏は、「債券利回りによる(ドル/円への)基本的な上昇圧力は無視できないほど大きい。たとえ介入があったとしても、債券利回りが本格的に低下しない限り、ドル/円を永久に押し下げることはないだろう」と述べた。
ユーロは1.04880ドルまで下落し、1月6日以来の安値を付けた。
英ポンドは1.21110ドルと、3月17日以来の安値となった。
ノルデアのシニアFXストラテジスト、デーン・チェコフ氏は「市場が、米長期金利上昇の長期化を予想していることは明らかだ。それがドルの主な原動力だ」と述べた。
ドル/円 NY終値 149.63/149.64
始値 149.22
高値 149.72
安値 149.12
ユーロ/ドル NY終値 1.0500/1.0504
始値 1.0552
高値 1.0554
安値 1.0489