[ニューヨーク 7日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが上昇。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のハト派的な発言や軟調な米雇用統計を受けた先週のドル売りは行き過ぎとの見方が強まった。
主要通貨に対するドル指数は0.26%高の105.52。先週は1.4%下落し、週間としては7月半ば以来の大幅な落ち込みとなっていた。
バノックバーン・グローバルの首席市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「先週の動きを受けた調整だ」と述べた。
7日にはFRB当局者による発言が相次いだ。ウォラー、ボウマン両理事は、年率4.9%という第3・四半期の米国内総生産(GDP)成長率について、FRBが次の政策を検討する際に注目すべき「爆発的な」数値という認識を示した。
ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、最近の好調な経済指標を踏まえると、インフレを目標の2%に回帰させるためにFRBによるさらなる取り組みが必要となる可能性があると述べた。一方、シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は、FRBがインフレ率を目標の2%に下げることに大きく前進したとし、この状態が続けば、政策金利をいつまで現行水準にとどめるかに焦点が移るとした。
金融市場は追加利上げの可能性を若干織り込みつつも、来年11月までに0.25%ポイントの利下げが3回行われるという見方を織り込んでいる。
週内に予定されるパウエル議長の講演が注目される。
終盤の取引で、ドル/円は0.25%高の150.43円。
ユーロ/ドルは0.2%安の1.0695ドル。9月のドイツ鉱工業生産指数が前月比1.4%低下し、予想以上のマイナス幅となったことが圧迫した。
豪ドル/米ドルは0.88%安の0.6431米ドルで、1日としては1カ月ぶりの大幅な下落率となる見通し。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)は6日、予想通り政策金利を12年ぶりの高水準となる4.35%に引き上げた。ただ、追加利上げの必要性についてはデータ次第とし、市場では今回が最後の利上げになる可能性があるとの見方が浮上した。
ドル/円 NY終値 150.34/150.39
始値 150.40
高値 150.68
安値 150.32
ユーロ/ドル NY終値 1.0699/1.0701
始値 1.0673
高値 1.0704
安値 1.0665