Mariko Sakaguchi
[東京 15日 ロイター] - 午後3時のドルは、前週末のニューヨーク市場終盤(144.90/93円)から小幅にドル高/円安の145円前半で推移している。実需の買いや株高によるリスク選好の円売りなどでドルは強含んだ。
前週末にドル売り/円買いとなった海外市場の流れを引き継いで、取引を開始。ドルは仲値にかけては五・十日で国内輸入企業による買いで、じりじりと上昇。その後は上げ幅を縮小する場面もあったものの、日経平均株価の上昇を背景に円売り圧力が強まり、ドルを下支えした。
ニューヨーク市場はキング牧師生誕日の祝日に伴い休場となることから、全体的に手掛かり材料に乏しく、日中の値幅は35銭にとどまった。
足元のドルは伸び悩みが意識されている。12日に発表された昨年12月の米卸売物価指数(PPI)が予想を下回ったことを受けて、早期の米利下げ観測が再燃した。また、春にかけての日銀の政策修正観測も根強く、「146、147円付近ではヘッジ目的の売りも出やすく(ドルの)上値は重い」(りそな銀行の総合資金部市場トレーディング室、田中春菜氏)という。
あおぞら銀行のチーフマーケットストラテジスト、諸我晃氏は、目先のドル/円について「200日移動平均線の143円半ばと50日移動平均線の146円前半のレンジの中で推移しながら、落ち着きどころを探る展開となりそうだ」との見方を示した。
市場では、あすのウォーラー米連邦準備理事会(FRB)理事の講演に関心が集まっている。「先月は同理事の発言で米利下げの織り込みが一気に強まった。先週の米インフレ関連指標を受けて、ハト派的な発言が再び出れば、ドルの上値の重さが一段と意識されやすい」(国内銀のセールス担当)との見方が出ている。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 145.27/145.28 1.0962/1.0966 159.27/159.28
午前9時現在 145.14/145.17 1.0943/1.0947 158.85/158.89
NY午後5時 144.90/144.93 1.0949/1.0953 158.67/158.71