[ニューヨーク 31日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロで上昇し、対円での下げ幅を縮小した。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が3月の利下げは「基本シナリオ」でないと述べたことに反応した。
FRBは30─31日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を5.25─5.50%で据え置いた。据え置きは4会合連続。インフレが目標の2%に向かって持続的に動いているという確信が深まるまで金利を引き下げることが適切であるとは考えていないとし、利下げが間近に迫っていることは示唆しなかった。
コーペイの首席市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は「極めて中立的で、明言を避ける声明だった」と述べた。
マッコーリーのグローバルFX・金利ストラテジスト、ティエリー・アルバート・ウィズマン氏は「トレーダーは、中立的なバイアスへのシフトにハト派的な文言が伴うと想定していたが、どちらかといえばタカ派的な表現が加わった」と述べた。
FOMC後、金融市場が織り込む3月利下げの確率は38%と、一時付けていた59%から低下した。1カ月前は89%だった。
終盤の取引で、主要通貨に対するドル指数は0.26%高の103.66。1月は2.3%値上がりし、昨年9月以来の大幅高となる見通し。
投資家は、2月2日に発表される1月の米雇用統計に注目している。
ユーロ/ドルは0.4%安の1.08005ドル。一時、昨年12月13日以来の安値となる1.07950ドルを付ける場面もあった。1月としては2.2%値下がりする見通し。
ドイツ連邦統計庁が31日発表した1月の消費者物価指数(CPI)速報値は、欧州連合(EU)基準(HICP)で前年同月比3.1%上昇し、伸び率は昨年12月の3.8%から鈍化した。
ドル/円は0.25%安の147.26円。月間ではドルは4.5%上昇と、昨年2月以来の大幅な伸びを記録する勢い。
日銀が31日公表した22―23日に開いた金融政策決定会合での主な意見では、近い将来の金融政策の正常化開始を見据えた発言が目立ったことが明らかになった。
ポンド/ドルは0.28%安の1.26630ドル。2月1日にイングランド銀行(英中央銀行、BOE)の政策決定を控えている。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.57%安の4万2864ドル。
ドル/円 NY終値 146.88/146.91
始値 147.83
高値 147.88
安値 146.02
ユーロ/ドル NY終値 1.0816/1.0820
始値 1.0837
高値 1.0887
安値 1.0796