[ニューヨーク 14日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇した。市場予想を上回る米卸売物価指数(PPI)や予想外に減少した米新規失業保険申請件数を受け、米連邦準備理事会(FRB)による年内の利下げ回数が減少するとの見方が広がった。
ドル指数は過去4営業日中3営業日で上昇。終盤は0.6%高の103.36だった。
米労働省が14日発表した2月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比(季節調整済み)で0.6%上昇となった。伸びは1月の0.3%上昇から加速し、ロイターがまとめた市場予想(0.3%上昇)を上回った。
米労働省が14日発表した3月9日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週比1000件減の20万9000件となった。エコノミスト予想は21万8000件だった。
シルバー・ゴールド・ブルの為替・貴金属リスク管理部門ディレクター、エリック・ブレガー氏は、為替の値動きはきょう発表された米経済指標の力強い内容を市場が想定していなかったことを示していると指摘。「今考えているのはFRBが来週ハト派的な発言をする可能性があるのか、という点だが、どちらかといえばタカ派寄りになるかもしれない」と述べた。
一方、時事通信は14日、日銀が18─19日に開く金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除する方向で調整に入ったと報じた。これを受け、円は対ドル、対ユーロで上昇したが、一巡後は下げに転じた。
ドル/円は0.4%高の148.29円、ユーロ/円は0.3%安の161.35円。
ユーロ/ドルは0.6%安の1.0884ドル。
ポンド/ドルも0.4%安の1.2745ドルとなった。
暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが5%超下落。序盤には7万3803ドルと過去最高値を付けたが、終盤は6万9381ドルだった。
ドル/円 NY終値 148.32/148.33
始値 147.74
高値 148.35
安値 147.44
ユーロ/ドル NY終値 1.0881/1.0885
始値 1.0938
高値 1.0944
安値 1.0881