*14:24JST 国内株式市場見通し:29日未明のエヌビディア決算で相場付き変わるか注目
■売買代金減少し38000円水準でのもみ合いに
今週の日経平均は週間で301.60円高(+0.79%)の38364.27円と上昇。
38000円台を回復した日経平均は、8月1日以来の水準まで値を戻したが、プライム市場の売買代金が4兆円台を割り込むなど商いは減少。
投資価格別売買高で38000円台のボリュームが圧倒的に多いことから上値は重くなった。
一方、為替は21日に1ドル=144円台まで円高ドル安が進む場面も。
ただ、23日に行われた衆議院金融財政委員会の閉会中審査にて、日本銀行の植田和男総裁は「引き続き金融市場は不安定な状況にある」「当面はその動向を極めて高い緊張感をもって注視していく」と述べたほか、「経済・物価の見通しが我々の思っている姿通りに実現する確度が高まると確認できれば、今後、金融緩和の度合いを調整していくという基本的な姿勢に変わりない」と説明。
7月31日の日銀金融政策決定会合後の記者会見での発言とほぼ変わらない内容だったことで、為替市場、株式市場ともに警戒感が強まったが、午後の参議院財務金融委員会では、「(内田日銀副総裁の金融政策の考えと)違いはない」と説明したことから、安心感が先行。
週末の日経平均は38300円台で取引を終えた。
なお、8月第2週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を1849億円買い越したほか、TOPIX先物を1329億円売り越し、225先物は38億円売り越したことから、合計482億円の小幅買い越しとなった。
一方、個人投資家は現物を3918億円売り越すなど合計で4498億円売り越し。
なお、信託は現物を289億円買い越した。
■価格帯別売買高では38000円台前半のボリューム多い
23日の米国株式市場は大幅反発。
ダウ平均は前日比462.30ドル高(+1.14%)の41175.08ドル、ナスダックは同258.44ポイント高(+1.47%)の17877.79、S&P500は63.97ポイント高(+1.15%)の5634.61で取引を終了。
23日の大証ナイト・セッションの日経225先物は、通常取引終値比130円安の38280円で取引を終えた。
日経平均は8月20日以降、25日移動平均線をしっかり上回って推移しており、75日移動平均線が位置する38642円水準が目先の上値抵抗として意識されている。
38000円台前半は4月から6月にかけて3カ月ほどもみ合ったことなどが影響して、価格帯別売買高ではボリュームが突出している。
戻り待ちの売り圧力が強い価格帯に対して、プライム市場の売買代金が連日で4兆円を割り込む程度の商いでは、取引時間中に上回るのは難しいと考える。
米国株高など外部環境を材料に、寄付きから大きく窓を開けてこの水準を上回る(ギャップ・アップ)以外、日経平均は上値の重い展開が続くと見る。
ただ、東京時間29日未明のエヌビディア決算発表がそのきっかけとなる可能性は十分ある。
■29日未明のエヌビディア決算発表まで様子見強いか
米フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が弱かったことなどから、アドバンテスト (TYO:6857)、レーザーテック (TYO:6920)、東京エレクトロン (TYO:8035)など半導体株は総じて軟調推移となったが、29日未明(米国時間28日)の半導体大手エヌビディアの24年5-7月期決算発表で相場付きが変わる可能性はある。
2月の決算発表は市場期待を超える強い決算内容だったことで、東京エレクトロンなど半導体株の刺激材料となり、2月22日に日経平均はバブル時の史上最高値を更新した。
エヌビディアは6月に史上最高値(取引時間ベースで140.76ドル)をつけた後、下落基調を強めていたが、8月5日の取引時間中の安値90.69ドルをボトムに反発。
足元130ドル水準まで値を戻しており、決算発表への期待感は高まっている様子だ。
世界中の半導体株への影響力が非常に大きい銘柄であることから、決算内容に関心が集まろう。
来週の日経平均はエヌビディア決算までは様子見姿勢が強まりそうだが、週末にかけて上への方向感が強まるかもしれない。
■30日にPCEデフレーター発表
来週は、国内では、26日に6月景気先行CI指数、27日に7月企業向けサービス価格指数、29日に8月消費者態度指数、30日に7月有効求人倍率、失業率、8月東京消費者物価指数(CPI)、7月鉱工業生産(速報値)、住宅着工件数などが予定されている。
海外では、26日に米・7月耐久財受注、27日に独・4-6月国内総生産(GDP、改定値)、米・4-6月四半期住宅価格指数、6月住宅価格指数、S&P/コアロジックCS20都市住宅価格指数、8月コンファレンスボード消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数、28日に豪・7月CPI、独・9月GfK消費者信頼感調査、米・週次原油在庫、29日に独・8月CPI(速報)、米・4-6月GDP(改定値)、週次新規失業保険申請件数、7月中古住宅販売成約指数、30日に豪・7月小売売上高、独・5月小売売上高、欧・7月ユーロ圏失業率、米・7月個人所得、PCEデフレーター、8月シカゴ購買部協会景気指数、ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)などが予定されている。
今週の日経平均は週間で301.60円高(+0.79%)の38364.27円と上昇。
38000円台を回復した日経平均は、8月1日以来の水準まで値を戻したが、プライム市場の売買代金が4兆円台を割り込むなど商いは減少。
投資価格別売買高で38000円台のボリュームが圧倒的に多いことから上値は重くなった。
一方、為替は21日に1ドル=144円台まで円高ドル安が進む場面も。
ただ、23日に行われた衆議院金融財政委員会の閉会中審査にて、日本銀行の植田和男総裁は「引き続き金融市場は不安定な状況にある」「当面はその動向を極めて高い緊張感をもって注視していく」と述べたほか、「経済・物価の見通しが我々の思っている姿通りに実現する確度が高まると確認できれば、今後、金融緩和の度合いを調整していくという基本的な姿勢に変わりない」と説明。
7月31日の日銀金融政策決定会合後の記者会見での発言とほぼ変わらない内容だったことで、為替市場、株式市場ともに警戒感が強まったが、午後の参議院財務金融委員会では、「(内田日銀副総裁の金融政策の考えと)違いはない」と説明したことから、安心感が先行。
週末の日経平均は38300円台で取引を終えた。
なお、8月第2週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を1849億円買い越したほか、TOPIX先物を1329億円売り越し、225先物は38億円売り越したことから、合計482億円の小幅買い越しとなった。
一方、個人投資家は現物を3918億円売り越すなど合計で4498億円売り越し。
なお、信託は現物を289億円買い越した。
■価格帯別売買高では38000円台前半のボリューム多い
23日の米国株式市場は大幅反発。
ダウ平均は前日比462.30ドル高(+1.14%)の41175.08ドル、ナスダックは同258.44ポイント高(+1.47%)の17877.79、S&P500は63.97ポイント高(+1.15%)の5634.61で取引を終了。
23日の大証ナイト・セッションの日経225先物は、通常取引終値比130円安の38280円で取引を終えた。
日経平均は8月20日以降、25日移動平均線をしっかり上回って推移しており、75日移動平均線が位置する38642円水準が目先の上値抵抗として意識されている。
38000円台前半は4月から6月にかけて3カ月ほどもみ合ったことなどが影響して、価格帯別売買高ではボリュームが突出している。
戻り待ちの売り圧力が強い価格帯に対して、プライム市場の売買代金が連日で4兆円を割り込む程度の商いでは、取引時間中に上回るのは難しいと考える。
米国株高など外部環境を材料に、寄付きから大きく窓を開けてこの水準を上回る(ギャップ・アップ)以外、日経平均は上値の重い展開が続くと見る。
ただ、東京時間29日未明のエヌビディア決算発表がそのきっかけとなる可能性は十分ある。
■29日未明のエヌビディア決算発表まで様子見強いか
米フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が弱かったことなどから、アドバンテスト (TYO:6857)、レーザーテック (TYO:6920)、東京エレクトロン (TYO:8035)など半導体株は総じて軟調推移となったが、29日未明(米国時間28日)の半導体大手エヌビディアの24年5-7月期決算発表で相場付きが変わる可能性はある。
2月の決算発表は市場期待を超える強い決算内容だったことで、東京エレクトロンなど半導体株の刺激材料となり、2月22日に日経平均はバブル時の史上最高値を更新した。
エヌビディアは6月に史上最高値(取引時間ベースで140.76ドル)をつけた後、下落基調を強めていたが、8月5日の取引時間中の安値90.69ドルをボトムに反発。
足元130ドル水準まで値を戻しており、決算発表への期待感は高まっている様子だ。
世界中の半導体株への影響力が非常に大きい銘柄であることから、決算内容に関心が集まろう。
来週の日経平均はエヌビディア決算までは様子見姿勢が強まりそうだが、週末にかけて上への方向感が強まるかもしれない。
■30日にPCEデフレーター発表
来週は、国内では、26日に6月景気先行CI指数、27日に7月企業向けサービス価格指数、29日に8月消費者態度指数、30日に7月有効求人倍率、失業率、8月東京消費者物価指数(CPI)、7月鉱工業生産(速報値)、住宅着工件数などが予定されている。
海外では、26日に米・7月耐久財受注、27日に独・4-6月国内総生産(GDP、改定値)、米・4-6月四半期住宅価格指数、6月住宅価格指数、S&P/コアロジックCS20都市住宅価格指数、8月コンファレンスボード消費者信頼感指数、リッチモンド連銀製造業指数、28日に豪・7月CPI、独・9月GfK消費者信頼感調査、米・週次原油在庫、29日に独・8月CPI(速報)、米・4-6月GDP(改定値)、週次新規失業保険申請件数、7月中古住宅販売成約指数、30日に豪・7月小売売上高、独・5月小売売上高、欧・7月ユーロ圏失業率、米・7月個人所得、PCEデフレーター、8月シカゴ購買部協会景気指数、ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)などが予定されている。