ドル/円
午後3時現在 97.93/96 1.4075/80 137.85/91
正午現在 97.65/70 1.4120/25 137.90/97
午前9時現在 97.53/58 1.4120/25 137.76/84
NY17時現在 97.63/69 1.4095/00 137.69/80
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[東京 12日 ロイター] 午後3時現在のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5
時時点から小幅上昇し98円付近で推移している。前日の海外市場で下落したあとの買い
戻しがじりじりと進み半値戻しとなった。市場では、前日海外市場でのドル下落の反動の
域を出ないとの声が多く、対ユーロでも前日海外市場での下落のほぼ半分を緩やかに取り
戻した。鳩山邦夫総務相が辞任したが、円の値動きに大きな反応はなかった。
前日海外市場では、米30年債入札が順調だったことを受けて米金利が低下、米国株が
上昇した。リスク選好が高まったことでドルは対ユーロで前日海外での高値1.3943
ドルから1.4178ドルまで売られたほか、対円でも98.57円から97.28円ま
で下落した。
しかし、東京市場では値動きが鈍り、海外市場での動きに対する反動に終始。ドルは対
円、対ユーロとも緩やかに買われて半値戻し(対円で97.92円、対ユーロで
1.4060ドル)水準まで値を戻した。
日経平均が一時200円近い上昇となったが、クロス円でもリスク選好の円売りポジシ
ョンが膨らんでいるため反応は乏しく、ユーロ/円は138円に乗せたところで上値を押
さえ込まれた。5月の中国鉱工業生産が前年比8.9%増(事前予想は7.5%増)と上
振れたが、中国景気に敏感な豪ドル/円
<鳩山総務相辞任への円の反応は限定的>
鳩山総務相が日本郵政の西川善文社長の人事をめぐって首相に辞表を提出したが、経済
閣僚でないため当面の為替政策に影響がないとの見方から円の値動きに大きな影響は出な
かった。麻生政権の不安定さはすでにある程度織り込み済みとの見方もあった。
市場では「円売り材料ではなく、むしろ円買い材料ではないか。西川・日本郵政社長が
辞めさせられていたら、日本の改革後退と受け止められて長期的に日本に資金が入らなく
なる可能性があった」(外銀)との声が聞かれた。
<G8財務相会合は出口戦略議論し金利上昇を抑制との見方>
きょうから始まる主要8カ国(G8)財務相会合については、市場の関心はそう高くな
い。「危機対応の財政・金融政策からの出口戦略について、長めの道筋を示すことで金利
の上昇を抑えるだろう。ここまでは為替市場は織り込み済み」(大和総研・為替ストラテ
ジスト、亀岡裕次氏)との声が出ている。
ただ「欧州に対して銀行のストレステストを要請する可能性はある。欧州も反発はしな
いと予想され、ユーロが売り直されるかもしれない。しかし、具体的なスケジュールなど
踏み込んだ返答がなければサプライズにはならないだろう」(大和総研、亀岡氏)という。
英国のダーリング財務相は、週末に行われる主要8カ国(G8)財務相会合で、銀行が抱
える不良資産処理を加速させるよう訴える考えを示した。12日付の英フィナンシャル・
タイムズ(FT)とのインタビューで語った。
また、ドル安が進んでいることで「各国からドル安に対する不満が出てくる可能性があ
る。ただ、リスク選好によるドル売りの流れは当面変わらないだろう」(大和総研、亀岡
氏)としている。
(ロイター日本語ニュース 松平陽子)
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