*12:28JST 9月のくりっく365、ドル・円は方向感が出づらい、メキシコペソ・円は弱含みか
東京金融取引所(TFX)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」は、8月の取引数量が前月比5.6%増の290万2206枚、1日の平均取引数量は13万1920枚と前月比で増加した。
月末時点の証拠金預託額は5358.83億円と前月比で120.66億円減少した。
取引通貨量では、米ドル、メキシコペソ、トルコリラ、豪ドル、南アフリカランドの順となった。
一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」は、8月の取引数量が前月比22.5%増の638万1366枚、1日の平均取引数量は29万83枚と前月比で増加した。
月末時点の証拠金預託額は877.05億円となり、前月比で201.44億円の減少となった。
取引数量トップは米ドル・円で93万3785枚(前月比21.2%増)であった。
日本銀行の年内追加利上げへの警戒感と米連邦準備制度理事会(FRB)の9月利下げ期待から、円買い・ドル売りが進みやすい地合いのなか、月初めは米国において雇用市場悪化を示す経済指標発表が続き、9月の利下げ幅が50bpと大幅になる想定が強まった。
円キャリートレードの巻き戻しが劇的に進行したことにより円高が加速化したほか、日経平均も連日で史上最大の下落幅・上昇幅を記録するなど相場は荒れ模様に。
その後、7日に内田日銀副総裁が「金融市場が不安定な状況で利上げをするとはない」と明言したことで市場は落ち着きを取り戻したが、21日に発表された米労働統計局の年次ベンチマーク(基準)改定で3月まで1年間の雇用者数が下方修正され、FRBが利下げ着手に後れを取っているのではとの懸念が台頭しドル売りが強まる場面もみられた。
豪ドル・円は24万7207枚(前月比30.7%増)であった。
7月31日に発表された豪消費者物価指数(CPI)でコアインフレ率が予想を下回り、追加利上げ観測が大きく後退。
ただ、8月5-6日開催のオーストラリア準備銀行(中央銀行)は市場予想通り政策金利を据え置いたものの、近い将来の利下げを否定と予想外にタカ派的なメッセージを出したため、11月利下げ期待が後退。
米9月利下げ開始が確実視されてきたことも豪ドル買いを支援し、豪ドル・円は月末にかけて上昇した。
9月のドル・円は方向感が出づらいか。
最大の注目イベントは9月17-18日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)となろう。
雇用関連指標の悪化を受け、市場では9月会合での大幅利下げ観測も根強いものの、FRB関係者らは利下げ開始を支持しつつも大幅利下げに対しては積極的な姿勢を示していないため、25bp利下げが既定路線とみられる。
ただ、年内利下げについては3回程度が想定されているため、FOMC通過後も引き続きドル安基調は続きそうだ。
一方で、19-20日に開催される日銀金融政策決定会合では政策金利が据え置かれる見通しだが、会合後の植田総裁会見が注目となろう。
年内追加利上げに前向きな姿勢を示すなどタカ派的メッセージとなれば、円高が進みやすくなるとみられるため注意したい。
メキシコペソ・円は弱含みか。
メキシコの司法制度改革案は上院でも承認される可能性が高いとみられ、メキシコペソが売られやすい状況はつづきそうだ。
司法制度改革案については、米国とカナダの政府関係者から批判を受け、両国大使館との関係を当面停止とするなどしていることからペソ売り材料となっている。
8月に急速に進んだ円キャリー取引の解消もペソ買い手控え要因となっており、しばらくペソ売り基調は続くと考える。
2022年3月以前は長期間にわたって1メキシコペソ4~5円台だったことを考えると、下値余地はまだありそうだ。
月末時点の証拠金預託額は5358.83億円と前月比で120.66億円減少した。
取引通貨量では、米ドル、メキシコペソ、トルコリラ、豪ドル、南アフリカランドの順となった。
一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」は、8月の取引数量が前月比22.5%増の638万1366枚、1日の平均取引数量は29万83枚と前月比で増加した。
月末時点の証拠金預託額は877.05億円となり、前月比で201.44億円の減少となった。
取引数量トップは米ドル・円で93万3785枚(前月比21.2%増)であった。
日本銀行の年内追加利上げへの警戒感と米連邦準備制度理事会(FRB)の9月利下げ期待から、円買い・ドル売りが進みやすい地合いのなか、月初めは米国において雇用市場悪化を示す経済指標発表が続き、9月の利下げ幅が50bpと大幅になる想定が強まった。
円キャリートレードの巻き戻しが劇的に進行したことにより円高が加速化したほか、日経平均も連日で史上最大の下落幅・上昇幅を記録するなど相場は荒れ模様に。
その後、7日に内田日銀副総裁が「金融市場が不安定な状況で利上げをするとはない」と明言したことで市場は落ち着きを取り戻したが、21日に発表された米労働統計局の年次ベンチマーク(基準)改定で3月まで1年間の雇用者数が下方修正され、FRBが利下げ着手に後れを取っているのではとの懸念が台頭しドル売りが強まる場面もみられた。
豪ドル・円は24万7207枚(前月比30.7%増)であった。
7月31日に発表された豪消費者物価指数(CPI)でコアインフレ率が予想を下回り、追加利上げ観測が大きく後退。
ただ、8月5-6日開催のオーストラリア準備銀行(中央銀行)は市場予想通り政策金利を据え置いたものの、近い将来の利下げを否定と予想外にタカ派的なメッセージを出したため、11月利下げ期待が後退。
米9月利下げ開始が確実視されてきたことも豪ドル買いを支援し、豪ドル・円は月末にかけて上昇した。
9月のドル・円は方向感が出づらいか。
最大の注目イベントは9月17-18日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)となろう。
雇用関連指標の悪化を受け、市場では9月会合での大幅利下げ観測も根強いものの、FRB関係者らは利下げ開始を支持しつつも大幅利下げに対しては積極的な姿勢を示していないため、25bp利下げが既定路線とみられる。
ただ、年内利下げについては3回程度が想定されているため、FOMC通過後も引き続きドル安基調は続きそうだ。
一方で、19-20日に開催される日銀金融政策決定会合では政策金利が据え置かれる見通しだが、会合後の植田総裁会見が注目となろう。
年内追加利上げに前向きな姿勢を示すなどタカ派的メッセージとなれば、円高が進みやすくなるとみられるため注意したい。
メキシコペソ・円は弱含みか。
メキシコの司法制度改革案は上院でも承認される可能性が高いとみられ、メキシコペソが売られやすい状況はつづきそうだ。
司法制度改革案については、米国とカナダの政府関係者から批判を受け、両国大使館との関係を当面停止とするなどしていることからペソ売り材料となっている。
8月に急速に進んだ円キャリー取引の解消もペソ買い手控え要因となっており、しばらくペソ売り基調は続くと考える。
2022年3月以前は長期間にわたって1メキシコペソ4~5円台だったことを考えると、下値余地はまだありそうだ。