*15:08JST 国内株式市場見通し:方向感つかみにくい日本株、国慶節明けの中国市場に注目
■石破新首相の言動に振らされる展開に
今週の日経平均は週間で1193.94円安(-3.00%)の38635.62円と下落。
石破新首相の発言及び政権方針に振らされる展開となった。
週初から「高市トレード」の逆回転で一時2000円超急落し38000円台を割り込んだ後、石破氏が「岸田政権の成長路線を引き継ぐ」としたことから安心感が先行し、翌日には防衛関連銘柄や地方創生関連銘柄を中心に買いが入り、日経平均は大幅反発した。
ただ、イランがイスラエルにミサイル攻撃を行うなど中東情勢が緊迫化したことで地政学リスクが意識され、市場の心理状態を示す日経平均VIが一時33.64まで上昇するなど先行き不透明感が高まり、日経平均は反落した。
週末にかけては、石破氏が「追加利上げ環境にない」と発言したことで、早期の追加利上げ観測が後退し、為替市場では1ドル147円台まで円安ドル高が加速した。
日経平均は38000円台半ばまで持ち直したが、日替わりで地合いが変わる方向感に欠ける展開となった。
なお、9月第4週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を673億円売り越したほか、TOPIX先物を7513億円売り越し、225先物を1585億円売り越したことから、合計9771億円の売り越しとなった。
また、個人投資家も現物を5760億円売り越すなど合計で5878億円売り越し。
信託はTOPIX先物を9828億円買い越し合計1兆2602億円買い越したが、これは配当落ちに絡んだ先物買いと見られる。
■「選挙は買い」のアノマリー通りとなるか
4日の米国株式市場は反発。
ダウ平均は前日比341.16ドル高(+0.81%)の42352.75ドル、ナスダックは同219.38ポイント高(+1.22%)の18137.85、S&P500は同51.13ポイント高(+0.90%)の5751.07で取引を終了した。
大証ナイト・セッションの日経225先物は、日中終値比1000円高の39600円で取引を終えた。
日経平均は急落後上下に振れたが、25日移動平均線(25MA:37579円)水準、200日移動平均線(200MA:37863円)水準、75日移動平均線(75MA:38265円)水準より上を推移しており、方向感の乏しいなか良好なトレンドを維持している。
日経平均VIが30前後と先行き不透明感が高まりつつあることから下に動く可能性は残っているが、27日に衆議院議員選挙の投開票を控えていることから「選挙は買い」といった政策期待等のアノマリーが先行し、39000円台を目指す展開が想定できる。
11月5日に米大統領選挙を控えているため様子見姿勢が強まる可能性もあるが、就任後の石破氏は市場フレンドリーな政策を主張していることから、防衛関連や地方創生関連を中心とした物色が進む可能性はある。
一方、金融所得課税など就任前と就任後の石破氏の主張が変わっている点を野党が追及し、自民党苦戦という雰囲気になった場合、「選挙は買い」のアノマリーは通用しなくなるだろう。
政権発足時の支持率が岸田政権誕生より低かったことも考慮すると、日本株は10月末まで一進一退の展開となる可能性もある。
■中国関連ETFが連日急騰
来週、中国市場が国慶節明けで売買が再開される。
9月24日に中国人民銀行が大規模な景気刺激策を発表。
上海総合指数、香港ハンセン指数ともに大商いで急騰しており、半年チャートで見ると垂直に近い角度で上昇している。
休場前の上海総合指数は9月23日の終値から21%ほど上昇した。
一方、10月2日から取引を再開した香港ハンセン指数は4日時点で24%ほど上昇。
来週に入って香港ハンセン指数は上値が重くなっているが、東京市場では「IF中国GBA100」「IF中国科創板50」「中国A株(パンダ)」など中国関連ETFが急騰している。
「ONE・CSI500」は4日に115%上昇しており、国慶節明けの上海総合指数の上昇を見越した買いが入っているもよう。
出来高が少ないことから参加者は限定的だが、4日引け後の安川電機 (TYO:6506)が25年2月期純利益見通しを540億円から640億円に上方修正したこともあり、中国関連銘柄に物色が波及する可能性はある。
ファナック (TYO:6954)や資生堂 (TYO:4911)などの動向に注目したい。
■ノーベル賞の発表がスタート
来週、国内では7日に8月景気動向指数(速報値)、8日に8月毎月勤労統計、全世帯家計調査、国際収支、9日に9月国内企業物価などが予定されている。
海外では、8日に米・8月貿易収支、9日にNZ・政策金利、米・8月卸売在庫(確報値)、週次原油在庫、9月FOMC議事録、10日に米・9月消費者物価指数、週次新規失業保険申請件数、11日に独・9月消費者物価指数(確報)、英・8月GDP、鉱工業生産指数、製造業生産高、貿易収支、米・9月生産者物価指数、10月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)などが予定されている。
なお、2024年のノーベル賞発表は7日の生理学・医学賞からスタートし、物理学賞は8日、化学賞は9日、文学賞は10日、平和賞は11日、経済学賞は14日と続く。
今週の日経平均は週間で1193.94円安(-3.00%)の38635.62円と下落。
石破新首相の発言及び政権方針に振らされる展開となった。
週初から「高市トレード」の逆回転で一時2000円超急落し38000円台を割り込んだ後、石破氏が「岸田政権の成長路線を引き継ぐ」としたことから安心感が先行し、翌日には防衛関連銘柄や地方創生関連銘柄を中心に買いが入り、日経平均は大幅反発した。
ただ、イランがイスラエルにミサイル攻撃を行うなど中東情勢が緊迫化したことで地政学リスクが意識され、市場の心理状態を示す日経平均VIが一時33.64まで上昇するなど先行き不透明感が高まり、日経平均は反落した。
週末にかけては、石破氏が「追加利上げ環境にない」と発言したことで、早期の追加利上げ観測が後退し、為替市場では1ドル147円台まで円安ドル高が加速した。
日経平均は38000円台半ばまで持ち直したが、日替わりで地合いが変わる方向感に欠ける展開となった。
なお、9月第4週の投資主体別売買動向によると、外国人投資家は現物を673億円売り越したほか、TOPIX先物を7513億円売り越し、225先物を1585億円売り越したことから、合計9771億円の売り越しとなった。
また、個人投資家も現物を5760億円売り越すなど合計で5878億円売り越し。
信託はTOPIX先物を9828億円買い越し合計1兆2602億円買い越したが、これは配当落ちに絡んだ先物買いと見られる。
■「選挙は買い」のアノマリー通りとなるか
4日の米国株式市場は反発。
ダウ平均は前日比341.16ドル高(+0.81%)の42352.75ドル、ナスダックは同219.38ポイント高(+1.22%)の18137.85、S&P500は同51.13ポイント高(+0.90%)の5751.07で取引を終了した。
大証ナイト・セッションの日経225先物は、日中終値比1000円高の39600円で取引を終えた。
日経平均は急落後上下に振れたが、25日移動平均線(25MA:37579円)水準、200日移動平均線(200MA:37863円)水準、75日移動平均線(75MA:38265円)水準より上を推移しており、方向感の乏しいなか良好なトレンドを維持している。
日経平均VIが30前後と先行き不透明感が高まりつつあることから下に動く可能性は残っているが、27日に衆議院議員選挙の投開票を控えていることから「選挙は買い」といった政策期待等のアノマリーが先行し、39000円台を目指す展開が想定できる。
11月5日に米大統領選挙を控えているため様子見姿勢が強まる可能性もあるが、就任後の石破氏は市場フレンドリーな政策を主張していることから、防衛関連や地方創生関連を中心とした物色が進む可能性はある。
一方、金融所得課税など就任前と就任後の石破氏の主張が変わっている点を野党が追及し、自民党苦戦という雰囲気になった場合、「選挙は買い」のアノマリーは通用しなくなるだろう。
政権発足時の支持率が岸田政権誕生より低かったことも考慮すると、日本株は10月末まで一進一退の展開となる可能性もある。
■中国関連ETFが連日急騰
来週、中国市場が国慶節明けで売買が再開される。
9月24日に中国人民銀行が大規模な景気刺激策を発表。
上海総合指数、香港ハンセン指数ともに大商いで急騰しており、半年チャートで見ると垂直に近い角度で上昇している。
休場前の上海総合指数は9月23日の終値から21%ほど上昇した。
一方、10月2日から取引を再開した香港ハンセン指数は4日時点で24%ほど上昇。
来週に入って香港ハンセン指数は上値が重くなっているが、東京市場では「IF中国GBA100」「IF中国科創板50」「中国A株(パンダ)」など中国関連ETFが急騰している。
「ONE・CSI500」は4日に115%上昇しており、国慶節明けの上海総合指数の上昇を見越した買いが入っているもよう。
出来高が少ないことから参加者は限定的だが、4日引け後の安川電機 (TYO:6506)が25年2月期純利益見通しを540億円から640億円に上方修正したこともあり、中国関連銘柄に物色が波及する可能性はある。
ファナック (TYO:6954)や資生堂 (TYO:4911)などの動向に注目したい。
■ノーベル賞の発表がスタート
来週、国内では7日に8月景気動向指数(速報値)、8日に8月毎月勤労統計、全世帯家計調査、国際収支、9日に9月国内企業物価などが予定されている。
海外では、8日に米・8月貿易収支、9日にNZ・政策金利、米・8月卸売在庫(確報値)、週次原油在庫、9月FOMC議事録、10日に米・9月消費者物価指数、週次新規失業保険申請件数、11日に独・9月消費者物価指数(確報)、英・8月GDP、鉱工業生産指数、製造業生産高、貿易収支、米・9月生産者物価指数、10月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)などが予定されている。
なお、2024年のノーベル賞発表は7日の生理学・医学賞からスタートし、物理学賞は8日、化学賞は9日、文学賞は10日、平和賞は11日、経済学賞は14日と続く。