米財務省は半期ごとに発表する為替報告書を更新し、2023年に為替操作を行った主要貿易相手国はなかったことを確認した。それでも、米国の主要貿易相手国の為替政策を審査・評価する同報告書は、日本を「監視リスト」に加えた。このリストにはすでに中国、ベトナム、台湾、マレーシア、シンガポール、ドイツが含まれている。
財務省によれば、日本は台湾、ベトナム、ドイツと並んで、精査を正当化する3つの基準のうち2つ、すなわち大幅な対米貿易黒字と大幅な経常黒字を満たしていた。
シンガポールは持続的な一方向の外貨買いと大幅な経常黒字を指摘され、マレーシアは経常黒字の基準を満たした。一旦モニタリング・リストに追加された国は、少なくとも2回の報告サイクルを経なければ削除されない。
中国は、その多額の対米貿易黒字と外国為替業務の不透明さから、監視リストに掲載され続けている。財務省は、中国が報告している国際収支データと、中国自身の税関データおよび他の貿易相手国のデータから得られる貿易黒字の数字との不一致に対する懸念を強調した。財務省はこれらの異常事態を理解するために積極的に取り組んでいる。
日本銀行が2024年4月と5月に外国為替市場で行った円買い支え介入は注目されたが、財務省は、これらの行動は日本がリストに加えられた要因ではないことを明らかにした。
これらの介入は報告期間後に行われたもので、2022年10月以来初めてのものである。米国財務省は、自由に取引される大規模な為替市場への介入は最小限にとどめるよう提唱しており、事前の協議が必要な例外的な状況に限られるとしている。
日本のリスト入りは、円買い・ドル売りによる円高誘導に続くもので、財務省も透明性があると認めている。この報告書は、為替政策は透明性があり、不公正な競争上の優位性を避け、安定的でバランスのとれた世界経済環境を促進すべきであるという米国の立場を強調している。
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