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「金融のAmazon」を目指してーゴールドマン・サックス出身GRVT共同創設者が語る、DeFiの未来図

発行済 2024-12-24 17:21
更新済 2024-12-24 17:30
© Reuters.
GS
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*17:21JST 「金融のAmazon」を目指してーゴールドマン・サックス出身GRVT共同創設者が語る、DeFiの未来図 以下は、フィスコ・マーケットレポーターのタマラ・ソイキナ(X@web3tama / 以下、タ)が執筆したコメントです。
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2024年12月23日執筆

近年、Web3とブロックチェーン技術の進展に伴い、DeFi(分散型金融)の可能性に注目が集まっています。
今回は、CeFi(中央集権型金融)とDeFiを融合させたハイブリッド型取引所、GRVTの共同創設者兼CEOのホン・イェア氏(以下、ホ)にインタビューを行い、同社が描く未来の金融システムのビジョンについてお話を伺いました。


タ「まず、これまでのキャリアについて教えていただけますか?ゴールドマン・サックスでの華々しいキャリアを経て、なぜWeb3業界への転身を決意されたのでしょうか?」
ホ「ブロックチェーン技術に強く惹かれたのが大きな理由です。
この技術は、単なるデータの読み書きを超えて、改ざん不可能なロジックを保存できる、いわばインターネットの進化形とも言えます。
特に金融分野での活用可能性に大きな可能性を感じました。
ブロックチェーンが最初に導入されたのは、カウンターパーティーリスクの排除という分野でした。
これは特に暗号資産取引において重要な課題の一つです。
このリスクを解消できる技術に魅力を感じ、その変革の先頭に立ちたいと考えました。
また、従来の金融には『お金を稼ぐ難しさ』や『良質な金融商品へのアクセスのしにくさ』など、長年解決されていない問題があると感じていました。
以前から起業への思いもあり、いくつかの副業的なプロジェクトに取り組んでいましたが、本格的な一歩を踏み出せずにいました。
転機となったのは2022年春、バルセロナで開催された暗号資産のカンファレンスです。
そこで出会った人々との対話を通じて、従来の金融にはまだ大きなギャップが存在することを再認識し、それこそが自分のチャンスだと確信しました。
それが、Web3業界に飛び込むきっかけとなりました。


タ「GRVTはCeFiとDeFiを融合させたハイブリッド取引所とのことですが、セルフカストディアルなブロックチェーン決済やガスレス取引など、ユーザーへの主要機能や他社との違いを教えていただけますか?」
ホ「まず、従来型金融(TradFi)と分散型金融(DeFi)の違いについてお話ししたいと思います。
インターネット普及以前、実店舗に行かずにほぼすべての買い物ができる場所があるとは、誰も想像していませんでした。
しかし今では、Amazon、Taobao、Temu、Sheinといったプラットフォームがそれを実現しています。
金融の世界では、まだTradFiとDeFiが分断された状態が続いています。
DeFiの急成長が期待される一方で、分散型取引所(DEX)の取引高は、中央集権型取引所(CEX)と比べてわずか10%程度にとどまっています。
アメリカの大統領選挙で一時的な上がりは見られましたが。
最近、3,000人以上のコミュニティメンバーにDeFi導入の障壁について調査を実施したところ、主な課題として以下が挙げられました。


・オンチェーンでの資金移動の難しさ(45%)
・ウォレットの作成・管理の複雑さ(20%)
・ガス代の負担(15%)

GRVTは、これらの課題に対処し、金融市場の『Amazon』となることを目指しています。
DeFiの利用障壁を取り除き、誰もが簡単に利用できる環境を作り出すことが我々のミッションです。
このビジョンを実現するため、GRVTは以下の課題とリスクに対する具体的な解決策を用意しています。


デフォルトリスクへの対応:ブロックチェーン決済とマージン管理
GRVTは、ブロックチェーンベースの決済システムと証拠金管理システムを導入し、従来の取引所でよく見られるデフォルトリスクを排除しています。
このシステムにより、ユーザーは常に自分の資産を完全に管理でき、資金が第三者に預けられることはありません。
その結果、資金の不正流用リスクが軽減され、ユーザーは自分の資産が常に自身の所有下にあるという安心感を持って取引を行うことができます。


セキュリティリスクへの対応:セルフカストディ型GRVT SecureKey
GRVTのハイブリッドモデルの特徴的な要素の一つに、Dfnsが提供するWeb3ウォレットインフラを採用したセルフカストディ型の「GRVT SecureKey」があります。
このウォレットは、ブロックチェーンセキュリティにおける大きな課題であるプライベートキーの管理問題に対する解決策を提供しています。
他のCEXとは異なり、GRVTのウォレットは、従来のウォレットでよくある複雑さやリスクを伴わずに、安全にWeb3アプリケーションと連携できるように設計されています。
シードフレーズを使わず、簡単な復旧プロセスを採用しており、セルフカストディの手軽さとセキュリティを両立させています。
FTXのような取引所で見られたトラブルを防ぐため、GRVTウォレットは安全で使いやすいWeb3への入り口を提供しています。


スマートコントラクトリスクへの対応
GRVTはプライベートブロックチェーンを採用しており、これによりパブリックブロックチェーンに伴うスマートコントラクトのリスクをさらに低減しています。
この選択により、悪用される可能性がある脆弱性を抑え、より安全な環境で取引が行えるようになっています。
プライベートチェーンを活用することで、GRVTはブロックチェーンの透明性や不変性の利点を享受しつつ、パブリックネットワークの予測不可能な脅威への露出を最小限に抑えることを実現しています。


クロスチェーン相互運用性の課題解決
クロスチェーンは、極めて重要な役割を果たします。
AIの進化が計算機技術の発展に支えられてきたように、私たちが目指す「金融のAmazon」も、異なるブロックチェーン間をシームレスにつなぐ技術なしには実現できません。


そこでGRVTは、XY Financeとの提携により、ガス代無料のクロスチェーンブリッジを提供しています。
XY FinanceはクロスチェーンDEXおよびブリッジアグリゲーターであり、この提携により、ユーザーはCEXからGRVTのスマートコントラクトに資産をシームレスにデポジットでき、ガス代を払うことなく、複数のウォレット操作を経る必要もありません。
この画期的な取り組みは、非暗号通貨ユーザーにとってもDeFiへのアクセスを簡単にし、CEXの使いやすさと親しみやすさを分散型環境に取り込む、DEX業界初の試みです。


規制リスクへの対応
GRVTは積極的にライセンス取得を進め、進化する規制基準にしっかりと対応しています。
これにより、ユーザー保護や安定した運営を確保し、機関投資家や一般ユーザーの参入を促進しています。
規制環境が整備される中、持続可能で法的に健全なプラットフォームとしての地位を確立しているのです。


GRVTは、DeFiの課題を単に認識するだけでなく、具体的な解決策を提示して実行することで、本当の意味で「金融のAmazon」を目指しています。


タ「月間取引高33億ドルを16のマーケットメーカーと40以上の機関投資家から獲得されていますが、この規模の流動性をどのように実現されたのでしょうか?また、これはGRVTの市場での立ち位置や今後の成長にどのような影響を与えると考えていますか?」
ホ「この成果は、実はメインネットの公開前に達成されたものです。
これは市場がGRVTに寄せる期待と信頼の表れだと考えています。
特に評価されているのは、従来型金融の効率性とブロックチェーン決済のセキュリティを両立させたハイブリッドモデルです。
最近の暗号資産市場の不安定さを受けて、十分な流動性と安定した取引環境の重要性が一層高まっています。
GRVTは『金融市場のAmazon』というビジョンのもと、機関投資家向けレベルのDeFiの提供と、ユーザーフレンドリーな環境の実現を目指しています。
これらの要素が、メインネット公開前からの大きな進展につながっていると考えています。


タ「伝統的な金融機関との提携を進めているとのことですが、主なターゲット層はどのような方々でしょうか?また、他のWeb3プロジェクトとの違いについてもお聞かせください。

ホ「GRVTの特徴は、CEXとDEX双方の課題を解決するアプローチを取っていることです。
CEXはオンチェーン決済が行われず、デフォルトリスクが高い一方、DEXには流動性の不足、スマートコントラクトのリスク、使いづらいUIといった課題があります。
GRVTはこれらの課題を克服し、機関投資家から一般ユーザーまで、誰もが安心して使える環境を提供しています。


タ「貴重なお話をありがとうございました。
GRVTの今後の展開に大変期待しています。


以上

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