ドル/円
午後3時現在 98.50/52 1.3907/10 136.99/04
正午現在 98.25/28 1.3966/72 137.23/32
午前9時現在 98.40/45 1.3975/80 137.52/64
NY17時現在 98.40/41 1.4021/27 137.92/05
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[東京 15日 ロイター] 午後3時現在のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5
時時点からほぼ変わらずの98円半ばで取引されている。週末に行われた主要8カ国(G
8)財務相会合は目立った手掛かりにならなかったとして、前週後半から強まったドル買
い戻しの流れが継続。ユーロ/ドルの上値が重い展開となった。
東京市場のドルは底堅い動き。ユーロ/ドルが朝方の1.40ドル前半から1.39ド
ル前半へじりじりと下落したほか、英ポンド/ドル
1.63ドル後半へ、豪ドル/米ドル
へ売られるなど、ドルが広範に買われた。
イタリアで行われたG8財務相会合は、経済に安定化の兆しが表れているが、クレジッ
ト危機からの回復は依然として不確実などとする共同声明を採択したが、出口戦略をにら
みつつ足元動向にも懸念を表明するとの事前予想に近い内容になったとして、為替市場で
は「ほとんと手掛かりにならなかった」(外銀)という。出口戦略に言及したことで米国
などの金利低下圧力につながるとする声もあったが「(金利低下が)明確なトレンドにな
るほどでもない」(邦銀)として、影響は限られた。G8が手掛かり難に終わったことで
前週から続く「イールドカーブの急激なスティープニングやドル急落の反動」(別の外
銀)としての、ドル買い戻し地合いが続いた。
ユーロ/ドルの下落局面では、英デーリー・テレグラフ紙が、ドイツの信用危機の深刻
化を伝えたこともきっかけとする声があった。報道によると、ドイツ商工会議所(DIH
K)のドリフトマン会長は、国内の信用状況が大半の製造業ベースで悪化していると警告
し、急速な景気回復への期待が後退している。
為替市場では前週から、三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>の巨額増資が円買い
手掛かりとして話題となっている。新株発行の半分を国外で実施するため、増資に応じた
海外勢の外貨売り/円買いが「まとまって入る可能性があるとの観測」(同じ外銀)が一
部で浮上している。ただ、海外募集分すべてが為替スポット市場で円に転換される可能性
は高くないとして、影響は限られるとする声も多い。
きょうの東京株式市場では、総額が「9000億円ちょうどぐらいではないか」(トレ
ーダー)との見方から、同社株が6%を超える下げとなった。払い込み金額は15―17
日に決定する予定だが、早ければきょうにも発表されると複数の株式・為替市場関係者は
みている。
<投機筋が5週間ぶり円売りに転じる、ポジション調整は一部のみ>
投機ポジションの参照データとして知られる米商品先物取引委員会(CFTC)のIM
M通貨先物の取組によると、9日までの1週間で円は差し引き2299枚の売り越しと5
月10日の週以来、小幅ながら5週間ぶりに売り越しに転じた。英ポンドが同1万533
3枚の売り越しと、昨年8月から始まった売り越しが続いたものの、売り越し幅は10カ
月の中で最小となるなど、投機筋が「これまでと逆方向にポジションを動かした」(都銀
)形跡のあることが、明らかになった。
しかし、資源高の中で買い人気の集まっている豪ドルは同3万1883枚の買い越しと
3月以降の買い人気に衰えがなく、買い越し幅も5月末以来の高水準を回復。市場筋の推
計によると、主要通貨に対するドルの総売り越し額も前週に比べて拡大するなど、ポジシ
ョン調整は一部通貨の限られた範囲となった。
現在のレートは
(ロイター日本語ニュース 基太村真司記者)
※(shinji.kitamura@thomsonreuters.com;03―6441―1791;ロイターメッ
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