欧州中央銀行(ECB)は今週10日に理事会を開催し、金融政策を決定する。
主要政策金利は現行の0.00%、預金金利は、−0.40%にいずれも据え置きとなることが確実視されている。
ユーロ圏のインフレ率が短期間で加速する可能性は低いこと、超低金利が銀行にもたらすリスクについて分析を進めていることなどが、政策金利据え置きの主な理由になるとの見方が多いようだ。
先週4日に公表されたECB理事会議事要旨(3月開催分)には、「持続的な低金利により、銀行の金利マージンや収益性が徐々に低下し、長期的には銀行の仲介機能と金融の安定性にネガティブな影響が及ぶ可能性がある」との見解が含まれていた。
また、世界経済の減速に対する警戒感はやや低下しているものの、ECBは、英国が欧州連合(EU)から離脱した後の経済情勢の変化に備える必要があることから、政策金利の引き上げを急ぐ必要性は低下しているとの見方が増えているようだ。