日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNI:>
前場終値 9095.52 +70.92 前場終値 9090 +80
寄り付き 9120.54 寄り付き 9130
安値/高値 9071.11─9136.26 安値/高値 9070─9140
出来高(万株) 60957 出来高(単位) 16986
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[東京 9日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は反発。ポルトガルが国債
入札を無事にこなしたことや米地区連銀経済報告(ベージュブック)が無難な内容だった
ことで、リスク回避の動きが一服。自動車やハイテクなど輸出株に買い戻しが先行した。
ただ米ダウ<.DJI>は小幅な反発にとどまり、ドル/円も戻りが鈍いことから再度の円高進
行への警戒感は強く、買い一巡後は伸び悩んだ。あすのメジャーSQ(特別清算指数)算
出や14日の民主党代表選挙を控え現物株の商いは薄い。
前場の東証1部騰落数は、値上がり1045銘柄に対し値下がり367銘柄、変わらず
が221銘柄だった。東証1部売買代金は4029億円。
欧米株反発と円高一服で買い戻しが先行したが、期待された25日移動平均線(919
2円14銭=同)までは戻れず上値の重さを示した。「円高は一服しているとはいえ、対
ドルで83円台とかなりの円高水準に位置している。メジャーSQや民主党代表選挙も控
えており、市場参加者は一歩引いている状態だ。株価が戻れば信用期日を迎えている個人
投資家などから売りが出るため上値が重い」(みずほインベスターズ証券・エクイティ情
報部長の稲泉雄朗氏)という。
ポルトガルは8日、総額10億3900万ユーロの国債入札を実施。落札利回りが急上
昇したものの、比較的堅調な需要を集めた。ポーランドの国債入札も無難だった。米ベー
ジュブックもここ数週間に成長減速の兆候が見られたとの認識を示したが、「ほぼ想定内
の内容」(大手証券情報担当者)と受け止められた。
ただ7月の独鉱工業生産指数が前月比プラス0.1%と市場予想下回るなどネガティブ
な材料もあり「リスク回避の動きは一服したが、慎重ムードは続いている」(準大手証券
トレーダー)という。
財源が限られている政府の経済対策への期待は大きくないが、個々の政策に対しては期
待もある。
三井不動産<8801.T>、三菱地所<8802.T>など大手不動産株の一角は政府が検討している
経済対策にマンションの建て替え促進のための規制緩和が盛り込まれるとの一部報道を手
掛かりに堅調な動きとなった。
また上値が重い相場展開のなかでは材料株に人気が集まりやすい。トレンドマイクロ
<4704.T>は買収提案を受けているとの一部報道が材料視され一時ストップ高となった。
台湾紙デジタイムズは、トレンドマイクロのエバ・チェン最高経営責任者(CEO)が
定期的に買収案の提示を受けていると明かすとともに、独立した企業であることを望むが、
買収案について検討する用意があるとの考えを示したと報じた。
(ロイター日本語ニュース 伊賀 大記記者)