日経平均<.N225>
前場終値 8599.74 (-16.81)
寄り付き 8623.55
安値/高値 8599.74─8671.24
東証出来高(万株) 74133
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[東京 14日 ロイター] 前場の東京株式市場で、日経平均は小幅反落。仏銀行大
手のBNPパリバ
警戒感が若干後退する中で、米株続伸を好感した買い戻しが入る場面があった。ただ先行
き不透明感は根強く、今晩発表される8月米小売売上高やギリシャ首相と独仏首脳の電話
会談を見極めたいとして様子見ムードが広がっている。
東証1部騰落数は、値上がり706銘柄に対し値下がり743銘柄、変わらずが192
銘柄だった。東証1部売買代金は4553億円。
前日の米欧株式は上昇。ギリシャのデフォルト(債務不履行)警戒感に加え、周辺国へ
のエクスポージャーが高い仏銀行の資金調達が注目される中で、BNPパリバは米紙ウォ
ールストリート・ジャーナル(WSJ)による資金繰り懸念報道を否定。ドル建ての資金
調達は堅実かつ順調に行われていると強調したことで安心感が広がったほか、14日のギ
リシャ、ドイツ、フランス首脳の電話会談への期待感が漂っている。
ただイタリアの国債入札で資金調達コストが大幅に上昇するなど、欧州債務問題をめぐ
る不透明感は根強い。これに加え、米国をはじめ世界経済の景気減速懸念もくすぶること
から「今晩以降の米経済指標などマクロ面に目が向かいやすい。東証1部の売買代金は
1兆円乗せが精一杯という状況にあり、けん引役も生まれづらい」(みずほ証券・エクイ
ティストラテジストの瀬川剛氏)との声が出ていた。
序盤は売られ過ぎの主力株に買い戻しが入る場面があったものの「新規の買いは乏しい。
株価水準としてはかなり下げており、ここから売り込む向きも乏しいが、欧州債務問題が
くすぶっているため、バーゲンハンティング的な買いも入りにくい」(国内投信ファンド
マネジャー)との指摘があった。
市場では様子見気分が広がっている。週末にかけてガイトナー米財務長官が出席するユ
ーロ圏非公式財務相会合(ユーログループ)などのイベントがあり「ギリシャ問題に関す
る今後の成り行きを見極めたいとのムードが強い」(岡三オンライン証券チーフストラテ
ジストの伊藤嘉洋氏)という。また、前日の仏銀行株の急落は「いかに市場が欧州問題に
神経質になっているかの表れ。電話会談への期待がある一方で危機感もあり、様子見にな
らざるをえない」(国内証券)という状況だ。
テルモ<4543.T>、キヤノン<7751.T>、京セラ<6971.T>などが指数を押し下げた。
(ロイターニュース 寺脇麻理)
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