本日27日の欧米市場のドル・円は、ギリシャの債務協議の行方に警戒しながら、明日28日の日米首脳会談、28-29日の連邦公開市場委員会(FOMC)、30日の日本銀行金融政策決定会合への警戒感から上げ渋る展開が予想される。
ギリシャに関する最悪のシナリオ(1)は、国際支援団がギリシャ政府の改革案を承認する前に、ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥り、グリグジット(Grexit:ギリシャのユーロ離脱)となる場合である。
最悪のシナリオ(2)としては、偶発的に、ギリシャがユーロ圏から離脱する場合で、グリグジデント(Grexident)と命名されている。
そして、現状のギリシャが置かれている状況は、グリンボ(Grimbo:Greece+Limbo)、すなわち、天国と地獄の間(Limbo)と命名されている。
24日のユーロ圏財務相会合では、バルファキス・ギリシャ財務相への不満が噴出した模様で、プランBの検討も示唆された。
26日にツィプラス・ギリシャ首相とメルケル独首相が電話会談を行い、本日27日にギリシャ政府と国際支援団が電話会議を行い、29日に直接話し合いを行う。
30日には、ギリシャは賃金・年金の支払い17億ユーロを控えており、5月1日は国際通貨基金(IMF)への2.02億ユーロ(支払期限は5月6日)の返済、12日には7.8億ユーロの返済が控えている。
5月6日、欧州中央銀行(ECB)は、ギリシャの銀行向け緊急流動性支援(ELA)のヘアカット(担保価値の割引率)の引き上げを議論することになっている。
【今日の欧米市場の予定】 ・22:45 米・4月サービス業PMI速報値(予想:58.8、3月:59.2) ・22:45 米・4月総合PMI速報値(3月:59.2) ・23:30 米・4月ダラス連銀製造業活動指数(予想:-12.0、3月:-17.4)