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UPDATE1: 東京株式市場・前場=続落、材料難で方向感乏しい

発行済 2011-06-03 11:36

日経平均<.N225>

前場終値 9524.17 -30.87

寄り付き 9550.59

安値/高値 9523.11─9603.03

出来高(万株) 71371

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 [東京 3日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は続落となった。ただ一時

プラス圏に浮上するなど方向感に乏しい展開。2日の米国株がまちまちとなり手掛かり材

料に欠けるなかで今晩発表の米雇用統計を控え見送りムードが強いという。米景気減速が

警戒されているほか、国内政治の停滞や円高含みにある為替動向なども重しとしてみられ

ている。

 

 東証1部騰落数は、値上がり366銘柄に対し値下がり1091銘柄、変わらずが

179銘柄だった。東証1部売買代金は4888億円。

 2日の米国株はダウ工業株30種<.DJI>とS&P総合500種<.SPX>が下落する一方、

ナスダック総合指数<.IXIC>は堅調とまちまち。手掛かり材料に乏しいなか、東京市場は

前日終値を挟んでもみ合った。主力株に欧州勢とみられるバスケット買いが観測されたほ

か、先物への大口買いを交え、日経平均は一時プラス圏に浮上したが上値は限定された。

 5月米雇用統計の発表を控え見送りムードが強いという。市場では「今夜に米雇用統計

の発表を控えていることから、株価は方向感に乏しい。米国の景気減速を示す内容となる

と、日本株にもマイナスの要因が及んでくる」(国内証券)との声が出ていた。国内政治

の停滞や円高含みの為替動向も上値を重くしているという。

 コスモ証券本店法人営業部次長の中島肇氏は「欧州の財政問題は若干落ち着いたものの、

今晩の米雇用統計を控えて米国景気の二番底懸念は拭えない。株式への本格的な資金流入

は下期業績や2次補正予算がみえてくる7月以降になりそうだ。ただ内閣不信任案を巡る

騒動を経て、政策のスピードに対するプレッシャーはかかる。復興への筋道がはっきりす

れば海外勢の買いも再度膨らむだろう」と指摘していた。

 個別銘柄では、クボタ<6326.T>が反発した。3日付の日本経済新聞朝刊が、2012年

3月期に連結営業利益が3期ぶりに1000億円台を回復する見通しと報じたことが材料

視された。海外の機械事業の伸びが期待できるほか、国内売上も横ばい以上を確保する見

込みだという。またエービーシー・マート<2670.T>もしっかり。2日に発表した5月の既

存店売上高が前年同月比5.6%増だったことが好感された。

 (ロイターニュース 杉山容俊)

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