2日のドル・円相場は、東京市場では102円83銭から101円63銭まで下落。
欧米市場でドルは100円68銭まで続落し、100円89銭で取引を終えた。
本日3日のドル・円は、101円前後で推移か。
欧米株安や日本の長期金利上昇を警戒してリスク回避的な円買いは継続する可能性がある。
2日の欧米市場では日本の長期金利上昇を意識した円買い・米ドル売りが観測された。
2日の東京市場で10年債利回りは一時0%に接近し、約4カ月半ぶりの水準となったことが意識されたようだ。
この日行われた10年国債入札が市場予想を下回る低調な結果となったことが、利回り上昇の主な理由とみられているが、日本銀行は9月の金融政策決定会合で「総括的な検証」を行うことも警戒されていたようだ。
ただ、黒田日銀総裁は2日、「デフレ脱却に政府と連携して向かうことを再確認した」、「総括的検証は物価目標の早期達成に必要な手段を明らかにする」、「緩和縮小のようなことにはならない」との見解を表明した。
金融緩和策の縮小を否定したことで投資家の不安は多少緩和されたもようだ。
市場参加者の間では、「政府が閣議決定した事業規模28.1兆円の経済対策の効果を最大限に高めるためには、長期金利の低位安定が必要不可欠」との声が聞かれている。
長期金利が上昇を続けた場合、株安・円高につながる可能性があることから、ドル・円の取引では長期金利の動向が有力な手がかり材料となりそうだ。