ドル/円
午後3時現在 83.55/60 1.3571/73 113.39/44
正午現在 83.55/60 1.3590/95 113.58/61
午前9時現在 83.60/65 1.3574/76 113.48/51
NY17時現在 83.65/70 1.3566/67 113.43/46
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[東京 17日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点
に比べ若干ドル安の83円半ば。ドルは上値を輸出勢やオプション関連の売り注文に遮ら
れる一方、下値は機関投資家の外債投資ニーズ等によって支えられた。市場は、米景気回
復期待を裏打ちする材料として、この日予定される米1月の消費者物価指数(CPI)に
関心を注いでいる。
午後3時までの取引では、ドルは83円半ばでのこう着状況が続き、値幅も83.52
─69円と極めて狭いレンジに収まった。ユーロは1.3610ドルから一時
1.3557ドルまで弱含んだが、明確な方向感はでなかった。米国では、CPIのほか、
新規失業保険申請件数の発表や、バーナンキ連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言な
どが予定されている。
中東情勢に対する懸念がくすぶるなか、スイスフランは「避難通貨」として堅調地合い
を保った。ドル/スイスフラン
<米CPI>
市場では、米1月の消費者物価指数(CPI)に関心が集まっている。
「米景気回復期待が広がる中、CPIが予想を上回れば、素直にドル買い/ユーロ売り
となり、クロス円が下落し、対ドルでも円買いとなる可能性が高い。もし弱い数字であれ
ば、ドル売り/ユーロ買いとなるが、その後にユーロがピークアウトするとみている」
(外為証拠金会社)との意見が聞かれた。
ロイターのエコノミスト調査では、米1月CPIの予想値は前月比プラス0.3%、前
年比プラス1.6%、コア指数は前月比プラス0.1%、前年比プラス0.9%。
「センチメントは米景気回復期待のドル買いだが、84円台に輸出がたくさんいるので
需給的には重たい。3月分はかなり売ってしまったようだが、4月から6月向けの輸出の
玉が相当ある」(みずほ証券為替アナリストの鈴木健吾氏)との声が聞かれた。「ただ
85円台は注文が少ないので、(84円台を)上に抜ければ走りだすと思う」(同)とい
う。
また、「失業保険申請件数の結果が悪ければドル/円は83.50円を支えきれずに差
し込まれる可能性があるが、それでも83.20円付近は堅いように思う。結果が良けれ
ば84円を試すことになる」(外為どっとコム総合研究所の植野大作社長)との声が出て
いた。
<スイスフラン>
中東情勢に対する懸念は、この日もスイスフランを堅調に保った。ドル/スイスフラン
は87.15/25円の気配で2週間ぶりの高値圏での推移。
「中東懸念はドル売り要因。米国の関与によって、安定化させようとすれば、膨大な資
金が必要となり、米財政赤字が悪化する中、米国は財政支出を拡大できないだろう」(前
出の外為証拠金会社)という。
前日の為替・債券市場では、イランの軍艦をめぐるイスラエル外相の発言を受け、スイ
スフランが買い進まれ、米国債にも一時的に逃避買いが膨らんだ。「キャンプ・デービッ
ドの合意は事実上、風化してきている。前日は(中東情勢に対する懸念から)米国債が一
時的に買われたものの、有事のドル売りという格好になった」(外銀)という。
イスラエルのリーベルマン外相は16日にエルサレムで行った演説で、シリアに向かう
イランの軍艦2隻がエジプトのスエズ運河を通過する予定とし、イランの「挑発行為」と
の見方を示した。
<加ドル、英ポンド>
カナダドル
5月以来の高値圏での推移となっている。市場では、「昨年アウトパフォームした豪ドル
からカナダドルに資金の一部がながれているようだ」(ファンドマネージャー)との指摘
も聞かれる。
市場では、騰勢を続けた豪ドル
パフォームしてこなかった英ポンドや加ドルが買い進まれやすい」(同)という。
英ポンド/円
の高値圏を推移。
外為証拠金取引の「くりっく365」では、英ポンド/円・ショートが16日時点で
6万2673枚と、前日の8万0505枚から大幅に圧縮された。英ポンド/円・ロング
は4万2005枚で前日の3万5381枚から増加した。
英ポンド
英ポンドは、短期筋の利食いに押され、前日1.6179ドルから一時1.5987ドル
まで下落した。
(ロイターニュース 森佳子)