日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNI:>
終値 9430.96 (+210.08) 終値 9440 (+240)
寄り付き 9380.12 寄り付き 9420
安値/高値 9367.3─9474.11 安値/高値 9360─9480
出来高(万株) 196339 出来高(単位) 55184
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[東京 23日 ロイター] 東京株式市場で日経平均<.N225>は6日ぶりに反発し、
9400円を回復した。好決算を受けた米株高と円高一服で、主力輸出株を中心に買い戻
しが入りほぼ全面高の展開。全般的に欧州金融機関のストレステスト(健全性審査)の結
果発表を控え動きにくい地合いとなったが、後場には結果を織り込みにいく動きから買い
戻しが加速、日経平均は一段高となった。ただ、為替が安定せず、ドル/円が再び86円
台の円高水準となっていることから上値が抑えられた。
東証1部騰落数は値上がり1360銘柄に対し値下がり200銘柄、変わらずが105
銘柄。東証1部の売買代金は1兆2415億円だった。
前日の海外市場は経済の先行き懸念がいったん後退した。マークイットがまとめた7月
のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は56.7と、6月の56.0から
の低下予想に反して上昇し、二番底懸念を緩和。また、22日の米株式相場は、好業績と
強気な見通しからダウ工業株30種<.DJI>は1.99%高となるなど大幅高。さらに、ブ
ラジルでは好景気を背景に決算期待が膨らみ、ブラジル株式市場でボベスパ指数<.BVSP>
が2.15%高。
こうした流れを受け、東京市場は円高一服により、主力輸出株を中心に序盤から買い戻
し先行し、日経平均は9400円を回復した。邦銀系の株式トレーダーによると、新興国
株を中心に世界的に戻りを試す展開で、前場は海外短期筋による先物の買い戻しが入った
一方、国内金融機関の売りもみられたという。また、大手証券のトレーダーは国内投信の
買い/海外勢の売りを観測している。
後場は前日終値比で200円を超す上昇幅となった。市場では「前日の欧米株高を受け
て、欧州銀のストレステストで主要銀行が合格するのではないかという思惑を織り込みに
きている可能性もある。今週3日間、売ってきた向きによる、ショートカバーが加速して
いるようだ。香港や上海などのアジア株も東京市場と同じ思惑で高くなっているのではな
いか」(国内証券)との声が出ている。
大手証券エクイティ部の関係者からは「海外勢の買いで戻りを試す展開になっている。
金融株は買い戻しが中心だが、ハイテク、自動車、商社などには新規資金も入っているよ
うだ。グローバル投資資金が多少リスクを取り始めたのだろう」との声が出ていた。日経
225オプション<0#JNI*.OS>のストライク価格9250円のプットは26%付近で推移
。国内証券の株式トレーダーによると、下値不安がやや薄れ、9000円から下値の87
50円、8500円でプット買い意欲が後退しているという。
ただ、日興コーディアル証券シニアストラテジストの河田剛氏は「ボックス相場のなか
での値動きにすぎない」とし、「ストレステストの結果を受け米株価の反応次第で日経平
均は9500円から上値を試す可能性もあるが、米景気減速懸念などもあり1万円を上抜
けするのは難しい」とみている。実際、邦銀系の同トレーダーは、来週から国内企業の決
算発表が本格化し、好業績を確認しての株価上昇が予想されるものの「指数が9600円
ぐらいになったら売りたい」と述べている。
個別銘柄では、コマツ<6301.T>や日立建機<6305.T>など建機株が後場堅調だった。米国
の建機大手キャタピラー
好感された。一方、きょうジャスダック市場に上場したアイ・ケイ・ケイ<2198.Q>の初値
は1112円で、公開価格を208円下回った。その後の値動きはやや弱含み。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)