[ニューヨーク 27日 ロイター] 28日から始まる今年最後の週の米国株式市場は、堅調な展開が見込まれている。1月1日は休場。
米経済は危険な状態が完全に去ったとはいえないが、ストラテジストは、株価は来週はさらに値を伸ばし、来年も堅調なスタートを切ると予想。住宅や雇用などの主要な経済指標も、改善が続くとみられている。
アラン・B・ランツ・アンド・アソシエーツのプレジデント、アラン・ランツ氏は「バイアスは上向き」と指摘。「経済指標も良好だ。代替の投資先はそう多くないため、株式には理想的な状況」としている。
S&P総合500種<.SPX>は24日、1年2カ月ぶりの高値で終了。3月9日につけた終値の12年ぶり安値から66.5%上昇した。
同指数は08年は38.5%下落したが、今年は現時点で24.7%上昇しており、03年以来の良好なパフォーマンスとなる公算。来週がとくに堅調ならば、1998年以来の高い上昇率になる可能性もある。
ダウは今年は19.9%上昇し、ナスダックは45%上昇している。
<さらなる上昇余地も>
ビリニー・アソシエーツの市場アナリスト、クリーブランド・ルカート氏は「経済が想定よりもずっと強いことを、市場は示唆している」と述べたうえで、今年最後の数日には利食い売りが出る可能性もあるが、株式市場の基調的なトーンは、依然として明るい、との見方を示した。
アナリストは、お化粧買いが相場を下支える、とも指摘している。
ウェドブッシュ・モルガンのシニアトレーダー、マイケル・ジェームズ氏は「年末で薄商いが予想されるため、値動きが増幅されるかもしれない」と指摘。「週末に向けバイアスは上向きと予想する」と述べた。
<消費者信頼感や国債入札に注目>
経済指標や企業決算などの発表予定は少ないものの、そのなかで米財務省の2年債・5年債・7年債(1180億ドル)入札が注目される。
指標では29日にコンファレンス・ボードの12月米消費者信頼感指数、10月S&Pケース・シラー米住宅価格指数が発表される。30日には12月米シカゴ地区購買部協会景気指数の発表が予定されている。
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