ドル/円
正午現在 82.28/30 1.3130/34 108.03/08
午前9時現在 82.34/38 1.3084/86 107.75/80
NY17時現在 82.41/45 1.3117/19 108.15/19
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[東京 29日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点より
やや下落し、82円前半で推移している。米金利の上昇をきっかけとした海外市場での
ドル買い戻しが一服し、緩やかに上値を切り下げた。ただ、ドルを売り込む材料もないた
め下値も限定的で、年末の薄商いの中で短期的な方向感が乏しくなっている。
海外市場の序盤では、ドル全面安の中でドル/円も81.81円まで売られて約1カ月
半ぶりの安値をつけた。ただ、米5年債入札が低調だったことをきっかけに米長期金利が
急上昇したことからドルは買い戻され、早朝までに82.55円まで切り返した。
しかし、ドルの買い戻しはそこで一服。年末を控えて取引が細る中で、ドルの上値は重
くなった。仲値公示にかけて輸出企業の売りがやや優勢となり、一時82.26円まで水
準を切り下げる場面も見られた。
しかし、積極的にドルを売り込む動きは見られず、仲値通過後は下げ渋った。「輸出企
業の大きな売りはきのうまでにほぼ一巡している。海外でのドル/円の急落でドルロング
筋の投げも進んだ」(国内銀行)ことから押しは限定的で、午前のドル/円は82.26
─82.45円の19銭レンジでもみあった。
ドル/円の日足チャートはラウンドトップを形成しながら水準を切り下げつつあるが、
「今の市場の流れはドルキャリーとユーロキャリー。しかし、来年度予算案をにらんで
日本の財政赤字も意識されており、円も買いにくい。ドル/円の上値は重いが、下値にも
限度がありそうだ」(大手銀行)との声があがっている。
豪ドル/米ドルは1.0105ドル付近でじり高。海外市場で1.0153ドルまで買
われて1カ月半ぶり高値をつけた後の調整局面になっているが、押しは限定的なものに
とどまっている。
市場では「中国のレアアース輸出規制もあってコモディティが上昇基調にあり、資源国
通貨が堅調だ」(国内銀行)という。
一方、中国株が28日にここ1カ月半のレンジの下値を割り込んだことから、中国株の
動向への懸念が出ている。「中国株の下げが豪州株に波及するようなら豪ドルが下げる可
能性もあるが、現段階ではそうした動きになっていない」(国内銀行)との声が聞かれた。
上海総合指数<.SSEC>は前日終わり値付近でのもみあいになっている。
(ロイター日本語ニュース 松平陽子)