[東京 7日 ロイター] - 日経平均 .N225 前場終値 19331.82 -199.81 寄り付き 19356.46 安値/高値 19271.46─19461.08
東証出来高(万株) 119693 東証売買代金(億円) 14470.91
前場の東京株式市場で日経平均は反落。一時250円を超す下げとなり、4月6日以来、 約1カ月ぶりの安値水準を付けた。大型連休中の欧米株安を受けて、主力株を中心に売り が先行。世界的な金利上昇を警戒する声が聞かれ、押し目買いの勢いは鈍かった。今週の 取引日が2営業日しかなく投資家は動きにくいことに加え、あすに4月米雇用統計の発表 を控えていることも様子見要因となった。
世界的なポジション巻き戻しの動きが継続しているうえ、イエレン米連邦準備理事会 (FRB)議長が、株式市場のバリュエーションが全般的に高まっていると警告したこと が重しとなり、連休明けの東京市場は軟調な展開となった。ドイツや米国の金利上昇を受 けて「主要国で不安定化する金利動向が警戒されている。金利が落ち着くまで、株式市場 も調整含みとなりそうだ」(国内証券)との声が出ていた。
もっともファンダメンタルズに大きな変化はなく、足元の需給主導の動きが収まれば 戻りを試すとの見方も出ている。みずほ証券・投資情報部長の倉持靖彦氏は「5月には国 内機関投資家による期初の益出しの売りやリバランス売りなどが一巡し、再び信託銀行経 由で買いが入るとみている。日経平均は1万9000円割れから1万8500円程度が目 先の下値めどとなるだろう」とみている。
個別銘柄では、ベネッセホールディングス 9783.T が一時ストップ安。1日に201 5年3月期の連結業績を発表し、当期純損益は107億円の赤字となった。顧客情報流出 に伴う特別損失の計上で上場来初の赤字転落となったほか、売上高はこれまでの会社計画 を下振れて着地した。16年3月期の連結業績は減収・営業減益の見通しとなり、嫌気さ れた。
半面、ルネサスエレクトロニクス 6723.T が反発。2日付日本経済新聞が、同社の2 015年3月期の連結最終損益は800億円強の黒字(前の期は52億円の赤字)になっ たようだと報じ、材料視された。
東証1部の騰落数は、値上がり899銘柄に対し、値下がりが835銘柄、変わらず が147銘柄だった。
(杉山容俊)