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シリア撤収の米軍、イラク通過のみ可能 長期駐留できず=首相

発行済 2019-10-24 06:29
更新済 2019-10-24 06:36
シリア撤収の米軍、イラク通過のみ可能 長期駐留できず=首相

[バグダッド 23日 ロイター] - イラクのアブドルマハディ首相は23日、シリアから撤収する米軍はイラクを通過することのみが可能で、許可なく長期的に駐留することはできないとの考えを改めて強調した。

アブドルマハディ首相はイラクを訪問しているエスパー米国防長官と会談。会談後に発表した声明で、米軍のイラク国内からの撤収に向けイラクは「すべての国際的な法的措置を取っている」とした。ただ詳細については明らかにしなかった。

エスパー長官は当初、シリアから撤収する米軍部隊を過激派組織「イスラム国」(IS)に対する作戦展開のためにイラク西部に派遣するとしていたが、22日には部隊を米国に帰還させることを目指していると述べていた。

アブドルマハディ首相は、国内で発生した大規模な抗議デモに関する声明でこうした見解を表明。首相府はその後にエスパー長官との会談に焦点を絞った別の声明を発表した。

それによると、エスパー長官はアブドルマハディ首相に対し、米国はイラクの主権を尊重しており、米軍のイラク入国も撤収もイラク政府の許可を得た上で実施すると表明。「米軍はイラクに駐留するとのいかなる報道も正しくない」とした。

エスパー長官はこの日、イラクのナジャフ・アル・シャンマリ国防相とも会談。イラク国防省によると、軍事協力のほか、この地域の軍事的な動向などについて協議した。

米国防総省当局者は「エスパー長官が述べたように、イスラム国に対抗し、独立した主権国家であるイラクを支援するために、米軍はイラク政府の招待を受けイラク入りした」と表明。「米軍がイラクを通過してシリアから撤収するには数週間かかる。数日では済まない」とし、米軍の動きについてイラク政府と調整していく方針を示した。

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