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アドバネクス Research Memo(5):技術取得、販売チャネル、エリア拡大を目的にM&Aを推進

発行済 2015-06-29 17:32
更新済 2015-06-29 18:00
アドバネクス Research Memo(5):技術取得、販売チャネル、エリア拡大を目的にM&Aを推進
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■事業戦略 (4) M&Aによる技術領域と市場領域の拡大 アドバネクス (TOKYO:5998)のM&Aは、技術の取得、販売チャネルの獲得、エリア拡大を目的としている。
技術では、プラスチック事業を行う第一化成ホールディングスの株式を譲渡したが、同社が今後も必要とするインサート成形の事業とそれに必要な生産設備は残した。
インサート成形は、プラスチックと金属など異種の素材を一体成形する。
同社は金属板のプレス加工、プラスチックの射出成形などすべての技術を備え、一貫生産を行っている。
プレス及び射出成形用の金型及び自動機まですべて社内で設計・製作している。
それにより、組立工数の削減、小型化、薄型化、高精密化を考慮した製品設計を顧客に提案できる。
インサート成形製品の生産設備は、埼玉工場の完成をもって移設する計画である。
2014年4月に買収した船橋電子も、その技術力をグループの発展に活用する。
船橋電子は、金属プレス加工分野において優れた細物深絞り加工技術を保有している。
絞り加工は、通常筒の長さが口径の3~4倍、深絞りと呼ばれるものでも10倍くらいだが、同社の技術では30~40倍の長さまで加工できる。
船橋電子は、従業員が40名足らずの規模であるため、グローバル展開などが困難であった。
アドバネクスは、この深絞り加工技術を国内及び中国やタイ等の海外でも展開し、グループ内の相乗効果を追求する。
今後も、小規模でも尖った技術を持ち、グループ企業の営業力・提案力・技術力とシナジーが見込める企業をターゲットとする。
技術以外のM&Aの目的は、新規参入の障壁が高い医療分野では販売チャネルの獲得を狙う。
また、海外市場では時間を買う意味で、販売と生産拠点の両面で買収候補を探している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

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