日経平均<.N225>
前場終値 9041.9 (+78.18)
寄り付き 9082.53
安値/高値 9032.84─9117.11
東証出来高(万株) 65330
--------------------------------------------------------------------------------
[東京 15日 ロイター] 前場の東京株式市場で、日経平均は3日ぶりに反発した。
前週末に欧米株価が続伸したことを受け、週明け東京市場は割安感もあって買い先行。序
盤はほぼ全面高で、日経平均は9100円を回復した。寄り前に発表された2011年
4―6月期実質国内総生産(GDP)は予想通り前期比マイナスとなったものの、それほ
ど悪化していないとの見方が指数をやや押し上げた。ただ、商いが薄く買いが続かず、引
けにかけては伸び悩んだ。
東証1部騰落数は、値上がり934銘柄に対し値下がり543銘柄、変わらずが178
銘柄だった。東証1部売買代金は4434億円。
前週末の米国市場は、出来高が減少し乱高下も収まり、投資家の不安感がやや和らいだ
とみられ続伸した。週明け東京市場は欧米株の上昇を受け、日本株には全般的に割安感が
強まっていることから買い先行。内閣府が15日発表した2011年4─6月期実質GD
Pは3四半期連続のマイナス成長となったが、「前週末の欧米株高や、寄り前発表のGD
Pが予想ほど悪化しなかったことから、(東京市場は)買いが先行した」(大手証券エク
イティ部)という。
4―6月期GDPについて、コスモ証券・投資情報部担当課長の田口はるみ氏は「企業
が在庫を想定よりも積み増してきたうえ、復興関連の公的支出が寄与したとみている。消
費についても震災を受けた自粛ムードから平常時に戻りつつあるほか、節電需要などでマ
イナス幅が縮小している」と評価。一方、「生産など国内経済は比較的順調に回復してい
るが、世界経済が減速するなかで、年末にかけて輸出が足を引っ張り、低成長が続く可能
性が大きい」(マネックス証券チーフ・エコノミストの村上尚己氏は)との見方もあった。
前場中盤から引けにかけては買いが一巡し、日経平均は伸び悩んだ。市場では「海外の
株式市場が落ち着く中で、買い戻しで上昇したが全体的に参加者は少ない。先物でも上昇
が限られるなど、相場のエネルギーはなお下向き」(国内証券)との声が出ていた。また、
外為市場でドル/円が77円付近で推移し、一段の円高警戒感から積極的には買いにくい
展開。
個別銘柄では大阪証券取引所<8697.OS>の上昇が目立った。5月8日以来、3カ月超ぶ
りの高値圏となる42万円で寄り付いた。東京証券取引所[TSE.UL]が、株式公開買い付け
(TOB)で大証を子会社化する方向で大筋合意した、との報道が手掛かり。
また、エス・バイ・エル<1919.T>はストップ高。ヤマダ電機<9831.T>は12日、エス・
バイ・エルをTOBと第三者割当増資の引き受けで連結子会社化すると発表した。ヤマダ
電機傘下での事業拡大などを期待した買いが先行した。ヤマダ電機の株価もしっかり。
(ロイターニュース 吉池 威)