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「金利」 伸び悩みか、30年国債の入札結果を見極める展開/牛熊週間債券相場

発行済 2018-02-02 20:21
更新済 2018-02-02 20:30
© Reuters.  「金利」 伸び悩みか、30年国債の入札結果を見極める展開/牛熊週間債券相場

伸び悩みか、30年国債の入札結果を見極める展開/牛熊週間債券相場 2018年02月02日(金曜日)−株式会社フィスコ 担当 小瀬 正毅 問合せ先:03-5774-2444 newsadmin@fisco.co.jp

今週の主な日程

・2月5日(月) ・米:1月ISM非製造業景況指数 ・欧:12月ユーロ圏小売売上高

・2月6日(火) ・米:12月貿易収支

・2月7日(水) ・日:日銀、国債買い入れオペ、残存期間1年超5年以下と5年超10年以下

・2月8日(木) ・日:30年国債入札 ・米:暫定予算期限切れ

・2月9日(金) ・日:日銀、国債買い入れオペ、残存期間1年超5年以下と10年超

牛熊週間債券相場

今週の動き

「債券相場は弱含み、日銀は約7カ月ぶりとなる指値オペ通知」

 今週の債券相場は弱含み。日本銀行は近い将来、金融緩和策の縮小について検討を開始 するとの見方が一段と広がっていることが債券利回りの上昇を促した。1日に行われた10年 国債入札は無難な結果となったことから、長期債利回りの上昇は一服したが、欧米諸国の 長期金利上昇を意識して国内勢の長期債投資はやや縮小しており、10年債利回りは下げ渋 った。日銀は2日午前、指し値オペを約7カ月ぶりに実施し、通常の国債買い入れオペでも 残存期間5年超10年以下で増額した。

 債券先物は150円35銭で1月29日の取引を開始し、150円36銭まで買われたが、その後は伸 び悩み。米長期金利の上昇や為替相場の円安反転を嫌気して2月2日の前場で150円09銭まで 下落した。日本銀行による指値オペ通知や国債買い入れオペの増額を受けて債券先物は150 円33銭まで戻したが、長期債の買いは特に増えていないことから、債券先物は伸び悩み、1 50円28銭でこの週の取引を終えた。10年債利回りは上昇。米長期金利の上昇や為替相場の 円安反転を意識して、一時0.10%近辺まで上昇。20年債利回りは0.585%近辺から一時0.6 1%近辺まで上昇したが、0.59%近辺で取引を終えた。

来週の予想

「伸び悩みか、30年国債の入札結果を見極める展開」

 来週の債券相場は伸び悩みか。8日に行われる30年国債の入札結果を見極める展開とな る。1月30-31日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合では金融政策の現状維持 が決定されたが、FOMC声明には「前年比ベースでのインフレ率は今年上昇し、中期的には 委員会の目標である2%程度で安定すると見込まれる」との見解が含まれていた。

 また、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中央銀行総裁 は、1日「ECBの資産買い入れプログラムは現時点で終了させる必要がある」との見方を示 しており、ドイツ国債などの利回りは上昇した。

 欧米諸国の長期債利回りはさらに上昇する可能性があることから、債券先物は節目の150 円を下回る可能性がある。8日に行われる30年国債入札が低調な結果となった場合、長期債 の利回り水準は再び0.10%近辺まで上昇するとみられる。日本銀行による指値オペ通知で 長期債利回りの上昇は抑制されるものの、20年債と30年債の利回り水準は高止まりする可 能性がある。

 債券先物は主に150円台前半で推移か。為替相場が円安方向に振れた場合、債券先物は15 0円近辺まで下落する展開が予想される。欧米諸国の長期金利上昇や株高も売り材料になる が、日銀が指値オペを実施し、10年債利回りの上限を0.1%近辺にとどめる姿勢を明確に示 した場合、債券先物は150円台半ば近辺まで戻す可能性がある。

予想レンジ ・債券先物3月限:149円95銭-150円45銭 ・10年債利回り:0.07%-0.10% 《MK》

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