ドル/円
正午現在 82.10/11 1.3278/80 109.00/05
午前9時現在 82.04/06 1.3318/19 109.26/30
NY17時現在 81.97/02 1.3304/07 109.07/11
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[東京 5日 ロイター] 正午のドル/円
べ若干ドル高の82円前半。市場では年初からドル買い戻しが優勢となっているが、今週
相次ぐ米雇用関連指標発表を控えて慎重ムードが漂い始めている。一方、豪ドルは原油や
金価格が海外市場に続いてアジア市場でも下げ幅を拡大したことを受けて、下落した。
ドルは朝方一時81.98円まで下落したものの、仲値公示を挟んで82円前半に定着
し、底堅さを維持した。市場では82.30―82.50円にストップ(損失確定の買い
戻しオーダー)が並ぶとされるが、きょうは12月ADP全米雇用報告、6日は新規失業
保険申請件数(1月1日までの週)、7日に12月雇用統計を控え、ドル買い戻し一辺倒
ではなくなってきた。
11月の米雇用統計は弱い内容となったものの、その後は米国で比較的良好な経済指標
が続いているため、市場では米雇用関連指標に対する強気の見方が広がっているが、ネガ
ティブ・サプライズを警戒する声も聞かれる。
「リスクは逆に、米雇用関連指標が期待したほど強くなかった場合の米金利低下と、ド
ル/円の売り方向に傾いている」とJPモルガン・チェース銀行のチーフFXストラテジ
スト、棚瀬順哉氏は言う。
また、「ネガティブ・サプライズが株売りを誘発した場合には、ドル/円以外の通貨ペ
アでは、年初から続いているドル・ショートの巻き戻しが一段と進み、ドル高が進行する
可能性もある」と同氏は指摘する。
<短期筋がユーロを翻弄>
ユーロは朝方の1.3325ドルの高値から1.32ドル後半まで下落した。ユーロで
は短期筋主導の売買が続いており、この日も参加者はファンド勢だった。朝方の取引では
、スペインを公式訪問中の中国の李克強副首相が5日に発表したステートメントが一部短
期筋の間で話題となり、ユーロの買い仕掛けの口実になったという。ただ、買い一巡後は
一転ユーロ安に転じた。
新華社によると、李副首相は、「中国はスペインの一連の経済・金融調整措置を支持し
ており、スペインが全面的経済回復を実現すると確信している。スペインは今回の欧州歴
訪の最初の訪問国で、今回の訪問でスペイン首脳と世界的金融危機対応について突っ込ん
だ意見交換を行い、互恵協力を推進し、両国の友好を一層固め、両国関係および中国と欧
州連合(EU)の関係を新たに発展させることを希望している」とした。
<豪ドル安>
豪ドル
となった原油や金が、アジア市場で一段安となったことを受け、豪ドルのポジション調整
が続いた。「市場はまだ相当大きな豪ドル・ロングを抱えている」(外銀)とされ、豪ド
ルの下値警戒感は根強い。
また、豪州北東部で大規模な洪水が発生し、物流網がダメージを受けていることや石炭
出荷に悪影響を及ぼしていることも、豪ドルの調整材料と見なされている。
4日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で米原油先物2月限
が前日比2.17ドル(2.37%)安の89.38ドルで終了した。1日の下落率とし
ては11月16日に記録した2.97%以来の大きさとなった。
また、金現物も下落し、前日比2.6%安の1オンス=1377.80ドルをつけ、1
日としては11月以来の大幅な下げを記録した。エネルギー、金属、農産物など幅広い商
品の急落について、市場では、これらの資産に対する楽観的な見方が急速に後退したとい
うより、年末にかけての上昇を受けた調整を反映しているとの見方が主流。
午前8時台に、中国人民銀行(中央銀行)が金融政策改革の一環で今年中に銀行の預金
準備率を毎月見直しする体制にすることを計画していることが伝わった。為替市場は冷静
な反応で、「預金準備率の発表がレギュラーになったからといって、毎回引き上げるわけ
ではないだろう」(外銀)との声が聞かれた。
(ロイター 森佳子記者)