シカゴIMM、投機・投資家筋のポジションで3月8日付けのネットの円の買い持ち高は前週からさらに増加し、2008年3月来で最大となった。 今週は連邦公開市場委員会（FOMC）、日銀（BOJ）や英国中央銀行（BOE）が開催する金融政策決定会合に注目が集まる。
また、中国人民銀行の周総裁が全国人民代表大会でまれとなる講演を行い、2016年の金融政策構想を発表する予定。
総裁は引き続き人民元の持続的な下落はないとの政府の方針を再表明すると見られる。
リスクは中国の2月鉱工業生産や小売売上高が予想を下回ること。
日本銀行はサプライズで歴史上初めてのマイナス金利導入を決定したのち、政策を当面据え置くと見られている。
黒田総裁は当面、マイナス金利の影響を監視する必要があるとの方針をすでに表明。
世界経済の鈍化、金融市場の混乱を受けた不透明感から、米連邦準備制度理事会（FRB）は連邦公開市場委員会（FOMC）で政策金利を据え置くと見られている。
年内の利上げに関しては見方が分かれる。
ドル高や世界経済の鈍化が米国経済の回復を引き続き抑制するため、追加利上げは2017年に先送りされるとの見方も少なくない。
一方、年初からの世界金融・経済の混乱や原油価格の一段の下落にもかかわらず米国の経済は労働市場を含めて順調に拡大している証拠が見られる。
また、インフレ率も上昇している兆候が見られ、米連邦準備制度理事会（FRB）は本年1、2回の追加利上げを実施するとの見方もある。
今回の会合では、FRBスタッフの景気、インフレ、金利見通しに注目。
また、イエレンFRB議長の会見でも、世界経済、金融、ドルが見通しに与える影響に関する言及に注目が集まる。
ただ、原油価格が底入れしたとの見方も広がりつつある中、6月の利上げ観測が強まる可能性がある。
米連邦準備制度理事会（FRB）のフィッシャー副議長などFOMCメンバーはインフレ価格が下げ止まればインフレは上昇するとの見通しを度々表明している。
国際エネルギー機関（IEA）は3月月報の中で、「原油価格は底入れした可能性」との見通しを示した。
●米国 15日：大統領地方予備選（フロリダ、イリノイ、ミズーリ、ノースキャロライナ、オハイオ州）、2月小売売上高、生産者物価指数（PPI） 15-16日:連邦公開市場委員会（FOMC）：FF金利誘導目標0.25−0.50％レンジで据え置き、スタッフ見通し、イエレンFRB議長会見 ●日本 14-15日：日銀金融政策決定会合：予想政策据え置き、黒田日本銀行総裁会見 17日:黒田日本銀行総裁講演 18日：ダドリーNY連銀総裁、ローゼングレン・ボストン連銀総裁がパネルディスカッション、ブラード・セントルイス連銀総裁が金融政策に関して講演 ●中国 12日：周中国人民銀行総裁が2016年の金融政策計画を発表、2月鉱工業生産：予想前年比＋5.6％（1月＋6.1％）、小売売上高：予想前年比＋11％（1月＋10.7％）、固定資産投資（除農村部/累計前年比）：＋9.3％（1月＋10.7％） ●欧州 17日：スイス国立銀行（SNB）：予想3ヶ月LIBOR目標レンジ下限−1.25％、前回‐1.25％、上限‐0.25％、前回−0.25％、成長、インフレ見通し発表 ●英国 17日：英国中央銀行：予想政策金利0.5％、資産購入規模3750億ポンド ●地政学的リスク ウクライナ紛争 ガザ紛争 イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国（ISIS）」 シリア イエメン 【IMM】 ネット・円買い持ち：＋64,333（3/8）←円買い持ち：＋59,625（3/1）（直近ネット円買い持ち最高水準：08年3/25+65,920、04年2/6+64499）（過去最高ネット円売り持ち高：07年6/26-188,077） ＊ユーロ ネット・ユーロ売り持ち：-71,907（3/8）←ユーロ売り持ち：-68,541（3/1）（07年5/15：+119,538過去最高買い持ち高、10年2/9-57,152過去最高の売り持ち高） ＊ポンド ネット・ポンド売り持ち：-49,005（3/8）←ポンド売り持ち：-39,378（3/1)（07年7/22：直近ネット買い持ち高最高水準+98,366） ＊スイスフラン ネット・スイスフラン売り持ち：-129（3/8）←スイスフラン売り持ち：-1,507（3/1）（過去最高スイスフランネット売り持ち高：07年6/19：-79,331） ＊加ドル ネット・加ドル売り持ち：-25,781（3/8）←加ドル売り持ち：-30,478（3/1）（直近ネット買い持ち高最高水準：07年10/12+83001） ＊豪ドル ネット・豪ドル買い持ち： ＋29195（3/8）←豪ドル売り持ち：＋16861（3/1）