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日経平均は小幅続落、日銀総裁会見への思惑からプラス圏での推移となるか

発行済 2016-12-20 12:13
更新済 2016-12-20 12:33
日経平均は小幅続落、日銀総裁会見への思惑からプラス圏での推移となるか
 日経平均は小幅に続落。
5.23円安の19386.37円(出来高概算8億6000万株)で前場の取引を終えている。
19日の米国市場は、景気拡大への期待を背景に投資家のリスク選好姿勢が強まっており、買い先行の展開。
しかし、トルコでのロシア大使の銃撃事件やドイツでのトラック突入事件など、地政学リスクが警戒される格好から、上げ幅を縮めている。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円高。
円相場は1ドル117円10銭辺りと、やや円高に振れて推移。


 地政学リスクや円高が嫌気される格好から、売り先行で始まった。
ただし、日銀の金融政策決定会合の結果を見極めたいとする模様眺めムードのなか、下を売り込む流れにもならなかった。
下値の堅さが意識されるなか、一時19408.37円と前日比でプラスに転じる場面もみられている。
セクターでは陸運、水産農林、不動産、小売、医薬品、建設、空運、情報通信が小じっかり。
半面、鉱業、証券、保険、銀行、ガラス土石、ゴム製品、石油石炭、金属製品、パルプ紙が冴えない。


 日銀の金融政策決定会合では現状維持を決定した。
短期政策金利、マイナス0.1%を維持。
長期金利操作方針、ゼロ%程度を維持とした。
結果については織り込み済みであり、夕方の日銀総裁の会見、これを受けた為替相場の動向が唯一のイベントとなる。
米トランプ政権による財政拡大への思惑から米国を中心に世界的に金利が上昇。
日本の長期金利にも上昇圧力がかかっているが、日本の経済・物価の改善が主導しているわけではないと認識。
しばらくは長期金利上昇を抑制することで金融緩和効果を強めることを優先するとみられており、日米金利差を背景としたドル高・円安がさらに進む可能性がある。


 午後は日銀総裁会見への思惑等から、円相場はじりじりと円安に振れやすく、この流れから日経平均はプラス圏での推移が意識される。
参加者が限られる中でのインデックスに絡む売買によるコア銘柄への資金流入が続くかを見極めたいところ。
ただし、円安への動きが鈍るようだと、利益確定の流れに向かいやすく、その場合は中小型株に短期資金がシフトすることになろう。

(村瀬智一)

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