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欧州市場サマリー(27日)

発行済 2010-05-28 04:16

               1323GMT       26日終盤

ユーロ/ドル    1.2236       1.2167

ドル/円      90.490       89.820

ユーロ/円 110.75      109.29

              27日終値     前営業日終値

株 FT100 5195.17(+157.09) 5038.08

  クセトラDAX     5937.14(+179.12) 5758.02

金 現物午後値決め 1211.00 1212.00

             先物    現物利回り

3カ月物ユーロ(6月限)  99.260 (+0.010)  0.148(0.149)

独連邦債2年物 0.544(0.466)

独連邦債10年物(6月限) 128.29 (‐0.43) 2.703(2.650)

独連邦債30年物   3.419(3.378)

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 <為替> ユーロが対ドルで上昇している。欧州債務危機を理由に中国とクウェートが

対ユーロ圏投資縮小を計画しているとの報道を両国が否定したことが背景にある。

 <株式> ロンドン株式市場は大幅続伸し、FT100指数は1週間ぶり高値で引けた。

米メキシコ湾原油流出事故で流出防止作業を進めるBPが主導する形で石油株が上

昇し、相場を押し上げた。

 FT100種総合株価指数<.FTSE>は18日以来の高値で引けた。

 中国人民銀行がこの日、ユーロ圏国債の保有を見直しているとの報道を否定したことも

相場を支援した。

 BPが5.9%急伸。原油流出防止に向けた最新の試みが進展していることを明らかに

した。米原油先物が上昇するなか、BGグループが4.5%、ロイヤル・

ダッチ・シェルも2.8%それぞれ値を上げた。

 保険大手プルーデンシャルが6.8%高。355億ドルでの米アメリカン・

インターナショナル・グループ(AIG)アジア生保部門買収が白紙に戻ったと

市場でうわさされたことが背景。プルーデンシャルはうわさを否定した。

 その他の保険株も堅調。リーガル・アンド・ゼネラルが7.4%、アヴィヴァ

が7.1%それぞれ上昇した。両社に対するノムラの強気のコメントが支援した。

 コメルツ銀行のエコノミスト、ピーター・ディクソン氏は「数日前の市場の懸念は現時

点で和らいだように思えるが、25日のような相場の急落の後に反発があるのは自明の理

だ」とし、「(きょうの相場は)市場心理の若干の改善にすぎない。根本的な問題は引き

続き市場に残っており、向こう数週間・数カ月は不安定な展開になると考える」と述べた。

 リスク選好の回復を背景に銀行株は一段高。バークレイズ、HSBC

ロイズ・バンキング・グループ、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド

、スタンダード・チャータードが2.7─5.6%上昇した。

 鉱山株も買い優勢。堅調な金属相場のほか、豪政府が導入計画中の資源超過利潤税につ

いて課税方法を変更する可能性に含みを持たせたことが支援材料となった。

 ベダンタ・リソーシズ、アングロ・アメリカン、フレスニロ

3.8─6.4%値を上げた。

 個別銘柄ではヘッジファンドのマン・グループが10.7%高。通年利益が予

想を上回ったほか、資産価値の目減りが3月以降に底を打ったと発表した。

 欧州株式市場は続伸して終了した。中国がユーロ圏債券の保有を見直しているとの報道

を中国政府が否定したことで市場に安心感が広まり、主要株価指数は約1週間ぶりに

1000の大台に乗せて取引を終えた。

 FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は28.29ポイント(2.91%)

高の1000.46で終了。終値としては約1週間ぶりの高値をつけた。ただ同指数は、

ユーロ圏の債務危機が深刻化した4月半ば以来、10%下落している。

 DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は89.02ポイント(3.52%)高

の2619.36。 

 IGインデックスの首席市場ストラテジスト、デビッド・ジョーンズ氏は「欧州株式市

場では、幅広い銘柄に対し買いが入った。中国が欧州に対して信頼感を示しうわさを否定

したことが背景にあるようにみえる」と述べた。

 中国政府はこの日、中国が保有するユーロ圏国債について見直しを行っているとの前日

の報道を否定。欧州は引き続き外貨準備の主要な投資対象であるとの見解を示した。これ

を受け、市場に安心感が広がった。 

 欧州債務危機への懸念から売られてきた銀行株は、前日に引き続き上昇。HSBC

、バークレイズ、BNPパリバは2.6─4.5%高で引け

た。

 その他の金融関連株では、英ヘッジファンドのマン・グループが10.7%上

昇。5月27日時点の運用資産が3月末時点からほぼ変わらずとなったことで、顧客資産

の流出が止まったとの観測が高まった。また、同業のGLGパートナーズの買収

を手助けとして新規にファンドを立ち上げる計画を発表したことが好感された。

 英保険大手プルーデンシャルは6.8%高で終了。同社の米アメリカン・イン

ターナショナル・グループ(AIG)のアジア部門に対する355億ドルの買収

案が白紙に戻ったとのうわさを受けて買われた。だた同社はその後うわさを否定している。

 原油価格が3.7%上昇したことでエネルギー関連株にも買いが入った。BP

はメキシコ湾で続いている原油流出を止めるための「トップキル」作業が進んでい

ると発表。5.9%高で終了した。その他、BGグループ、ロイヤル・ダッチ・シ

ェル、トタルは2.8─5.1%高。

 

 <ユーロ圏債券> 独連邦債が下落した。中国人民銀行がユーロ圏債券の保有を見直し

ているとの報道を否定したことを受け、リスク許容度が高まった。

 中国人民銀行はこの日、欧州は引き続き外貨準備の主要投資先市場との認識を示し、中

国がユーロ圏債券の保有を見直しているとの報道には根拠がない、と表明した。

 ドイツが26日に実施した5年債入札に対する需要がさえなかったことも圧迫要因とな

った。

 リスク選好の回復を受けFTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は1週間ぶり

高値圏をつけた。米株式市場も大幅高となった。

 独連邦債2年物利回りは1.4ベーシスポイント(bp)上昇し0.525

%。10年物利回りは5bp近く上昇し、2.694%となった。同利回り

は25日、過去最低水準の2.556%をつけていた。

 独連邦債先物6月限の清算値は39ティック安の128.33。

 金融システムの緊張度を見る上で参考となる2年物のユーロ・スワップ・スプレッド

は前日終盤の約80bpから77bpに縮小した。今週前半には

1年半ぶり高水準となる約92bpをつけていた。 

 周辺国債は独連邦債をアウトパフォームし、利回り格差は縮小した。10年物のポルト

ガル国債と独連邦債の利回り格差は約3bp縮小し213

bpとなった。

 スペイン国債と独連邦債の利回り格差も157bpに縮小した。同国下

院は27日、150億ユーロ(184億ドル)規模の財政緊縮法案をわずか1票差で可決

した。

 トレーダーからは、欧州中央銀行(ECB)は周辺国債の買い入れを積極的に行ってい

ないものの、市場での存在感を維持しており、スプレッドの安定に寄与しているとの声が

聞かれた。

 クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では周辺国債の保証コストはほぼ変

わらず。CMAデータビジョンによると、ギリシャ国債のCDSスプレッドは685bp、

スペイン国債は234bp。

 CDSスプレッド1bpは、債務1000万ユーロに対する保証料1000ユーロに相

当する。

                           [東京 28日 ロイター]

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