欧州市場サマリー（13日）

　　　　　　　　　　　　　　 1330GMT 　　　　 12日終盤

ユーロ／ドル 　　 1.2626 　　　　　1.2589

ドル／円 　　　　 88.370 　　　　　88.620

ユーロ／円 111.58 　　　　　111.58

　　　　　　　　　　　　　　13日終値 　 　 　前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5271.02（＋104.00） 　5167.02

　　クセトラＤＡＸ　　　　　6191.13（＋113.94） 　 6077.19

金　現物午後値決め 1216.00 　　 1205.50

　　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(９月限)　 99.000 (‐0.045)　　0.326(0.320)

独連邦債２年物 0.744(0.702)

独連邦債１０年物(９月限) 128.70 (‐0.64) 2.657(2.593)

独連邦債３０年物 　 3.324(3.273）

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　＜為替＞　ユーロが上昇。好調なギリシャのＴビル入札を受け、欧州債務危機をめぐる

懸念が一部和らぎ、ポルトガル格下げによる影響を打ち消している。

　ポンドも上昇。６月の英消費者物価指数（ＣＰＩ）で、コアＣＰＩが前年比で統計開始

以来の高水準となったことを受け、英中銀が利上げの検討を余儀なくされるとの見方が高

まった。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は６営業日続伸して終了した。米銀行から好決算の発表

が相次ぐとの期待から銀行株に買いが入った。また欧州の銀行がストレステスト（健全

性審査）を問題なく通過するとの観測も支援要因となった。　

　銀行株では、バークレイズが４．３％、ロイヤル・バンク・オブ・スコットラ

ンド（ＲＢＳ）が４．３％、ロイズ・バンキング・グループが２．６％、

それぞれ上昇した。

　また、米アルミニウム大手アルコアが好決算を発表し、同時に世界のアルミ消費

見通しを引き上げたことを受け、鉱山関連株にも買いが入った。ユーラシアン・ナチュラ

ル・リソーシズは３．３％高、ジョンソン・マッセイは３．６％高で引

けた。

　ＢＰは２．９％高。同社は前日、メキシコ湾の原油流出口に新しいキャップを設

置する作業を完了した。うまく行けば事故発生以来初めて原油流出を封じ込められるとし

ており、近く検証を始める予定。

　欧州株式市場は、主要株価指数が６営業日続伸し、終値としては３週間ぶり高値をつけ

た。米企業決算シーズンが順調な滑り出しを見せていることから、欧州企業決算への期待

が高まっている。　

　また、ギリシャが６カ月物Ｔビル入札を順調にこなしたことも、センチメントを押し上

げた。ギリシャによる国債発行は、５月に欧州連合（ＥＵ）と国際通貨基金（ＩＭＦ）に

よる緊急支援策が策定されて以来初めて。

　投資家のリスク選好度を示すＶＤＡＸ─ＮＥＷボラティリティ指数<.V1XI>は１１カ月

ぶりの低水準をつけた。同指数はリスク選好の上昇に伴い低下する。　ＦＴＳＥユーロフ

ァースト３００種指数<.FTEU3>は１９．７１ポイント（１．９２％）高の１０４５．４７。

終値ベースで６月２２日以来の高値。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は５１．５０ポイント（１．９２％）高

の２７３７．５９。

　米アルコアが１２日発表した第２・四半期決算は、利益が市場予想を上回った。

売上高が２２％増加したことが背景。

　運輸会社ＣＳＸの第２・四半期決算も、市場予想を上回る３６％増益となった。

　この日米市場引け後に発表されるインテルのほか、週内発表のグーグル

、ＪＰモルガン、バンク・オブ・アメリカ、ゼネラル・エレクト

リック（ＧＥ）などの決算が注目されている。

　好調なギリシャのＴビル入札を手がかりに、銀行株がこの日の上昇を主導。欧州銀行ス

トレステスト（健全性審査）をめぐる懸念もやや後退している。

ギリシャ・ナショナル銀、バークレイズ、デクシア、スタン

ダード・チャータードは２．２─５．８％高。

　銀行関係筋はこの日ロイターに対し、欧州の銀行ストレステスト（健全性審査）の暫定

結果から、対象となったドイツの１４行がいずれも無事に通過する見通しとなったことを

明らかにした。１４行には州立銀行も含まれる。

　自動車株も堅調。ＢＭＷが２０１０年の税引き前利益と売上高見通しを引き

上げたことを好感した。

　ＢＭＷは８．３％高、ダイムラーは５．４％高。

　フォルクスワーゲン（ＶＷ）、プジョー、ルノーも高い。

　＜ユーロ圏債券＞　独連邦債が下落。ギリシャが実施した６カ月物Ｔビル入札が順調に

消化されたことを受け、ユーロ圏周辺国に対するセンチメントが改善した。また、米アル

コアなどの好調な企業決算を受けた欧米株高を背景に、安全資産としての国債需要

も後退した。

　格付け機関ムーディーズはこの日、ポルトガルの格付けを「ＡＡ２」から「Ａ１」に２

段階引き下げたが、市場の反応は限定的だった。

　独連邦債先物９月限は４６ティック安の１２８．８８。ポルトガル格下げを受

けて序盤で一時上昇する場面もあった。

　独連邦債２年物利回りは２．５ベーシスポイント（ｂｐ）上昇し０．７２

７％。同１０年物利回りも３．７ｂｐ上昇し２．６３７％となった。

　独連邦債は周辺国債をアンダーパフォームし、周辺国債との利回り格差は縮小した。ス

ペイン国債と独連邦債の利回り格差は６ｂｐ縮小し１９３ｂｐと、２週間ぶり低水準とな

った。

　ある債券トレーダーは「スペインはリスク選好の高まりの恩恵を受けているようだ」と

述べた。

　１０年物のオランダ国債と独連邦債の利回り格差は３ｂｐ

縮小し１９ｂｐ。オランダは２１億７５００万ユーロ規模の国債入札（２０２０年償還）

を実施した。

　ギリシャが実施した１６億２５００万ユーロの６カ月物Ｔビル入札では、平均落札利回

りが４．６５％と、ＥＵと国際通貨基金（ＩＭＦ）による緊急融資の金利５％を下回った

。

　２年物のギリシャ国債と独連邦債の利回り格差は９４５ｂｐ

から９３６ｂｐに縮小した。

　１０年物のポルトガル国債と独連邦債の利回り格差 は２

９１ｂｐと、５ｂｐの拡大にとどまった。ＣＭＡデータビジョンによるとポルトガルの５

年物クレジット・デフォルト・スワップ（ＣＤＳ）スプレッドはほぼ変わらずだった。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　１４日　ロイター］