欧州市場サマリー（3日）

　　　　　　　　　　　　　　 1306GMT 　　　　 2日終盤

ユーロ／ドル 　　 1.3231 　　　　 1.3180

ドル／円 　　　　 85.940 86.490

ユーロ／円 113.73 114.01

　　　　　　　　　　　　　　 3日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5396.48（‐ 0.63） 5397.11

　　クセトラＤＡＸ　　　　　6307.91（＋15.78） 6292.13

金　現物午後値決め 1187.50 　 1188.50

　　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(９月限)　 99.050 (‐0.010)　　0.503(0.496)

独連邦債２年物 0.751(0.790)

独連邦債１０年物(９月限) 129.14 (＋0.80) 2.608(2.694)

独連邦債３０年物 　 3.326(3.393)

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　＜為替＞　ドルが下落。米短期国債利回りが過去最低水準を更新し、ドルを圧迫して

いる。米経済回復のぜい弱さに対する懸念が強まっていることを背景に、ドルはユーロ・

円・ポンドに対し数カ月ぶり安値をつけた。

　ロイター・データで、ユーロ／ドルは１．３２６１ドルと、３カ月ぶり高値に上

昇。ドル／円は８６円を割り込み、１１月以来の安値となった。

　＜株式＞　ロンドン株式市場はほぼ変わらず。予想を下回る米指標を受け、景気回復の

失速懸念が強まるなか、鉱山・銀行株に売りがでた。一方、原油価格の上昇を手がかりに

エネルギー株が買われ、相場を下支えた。

　夏季休暇で薄商いとなるなか、値動きは誇張された。

　前日堅調だった銀行株が売られ、ＨＳＢＣは１．３％安。ＲＢＳは同銘柄の投

資判断を引き下げ、米短期金利が上昇するまでは、ＨＳＢＣの減損を除くベースでの利益

や利益率が伸び悩むとの見通しを示した。

　バークレイズも０．４％安。５日に決算発表を控えている。

　スタンダード・チャータードは逆行高。４日の上期決算発表を控え、２．２％

上昇した。

　米指標では、６月の個人消費支出・所得は予想に反し前月比横ばいとなったほか、６月

製造業新規受注も予想以上に減少した。

　金属価格が小幅安となったことに追随し、鉱山株のリオ・ティントやカザキミ

スが安い。

　一方、米週間石油在庫統計で原油在庫の減少が見込まれるなか、原油価格が上昇し、エ

ネルギー株に買いが入った。

　欧州株式市場は主要株価指数がほぼ横ばいで終了した。この日の米経済指標が落胆を誘

う内容となったことを受け景気減速懸念が強まる一方、ドイツの郵便・物流大手ドイツポ

ストなどの好決算が相場を下支えた。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は０．１４ポイント（０．０１％）安

の１０７０．７９。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は３．２０ポイント（０．１１％）安の

２８１８．９７。この日は下落したものの、主要テクニカル抵抗線を２日連続で上回って

終了した。

　米商務省が発表した６月の個人消費支出と個人所得が共に前月比横ばいとなったほか、

全米リアルター協会（ＮＡＲ）が発表した６月の住宅販売保留指数は７５．７と、前月か

ら低下し過去最低水準を更新した。

　ＩＧインデックス（ロンドン）のセールストレーダー、ウィル・ヘッデン氏は「住宅販

売指標と製造業受注が予想を下回り、米経済の弱さが示されたことで市場に不安感が広ま

った。しかし引き続き、短期間の相場の下げを買いを入れる好機と見ている向きもいる」

と述べた。

　個別銘柄ではドイツポストが３．７％高。世界経済の回復を背景に第２・四半期の貨物

輸送量が増加したほか、２０１０年の業績見通しを引き上げた。

　好決算を受けてＢＭＷも３．１％値を上げた。

　軟調な金属相場を背景に鉱山株は売り優勢。アングロ・アメリカン、ＢＨＰビ

リトン、カザキミスが０．７─１．３％下落した。

　エネルギー関連銘柄は堅調。ドル安を背景に米原油先物が１バレル８２ドルを上

抜け３カ月ぶり高値に上昇した。ＢＰ、ＢＧグループ、ロイヤル・ダッチ・

シェルは０．６─０．８％高。

　銀行株は前日の高値から値を消す展開。バークレイズは０．４％、ソシエテ・

ジェネラルは２％それぞれ下落した。ＨＳＢＣは１．３％下落。ＲＢ

Ｓが投資判断を引き下げたことが嫌気された。

　一方、４日に上期決算発表を控えたスタンダード・チャータードは逆行高。

２．２％上昇した。

　＜ユーロ圏債券＞　独連邦債が上昇。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が量的緩和の追加策

を実施するとの観測が高まっていることを受けた動き。

　同観測を背景に米２年債利回りは過去最低水準を更新。この動きに追従し、独連邦債２

年物と１０年物利回りもそれぞれ７月中旬以来の水準に落ち

込んだ。

　ウォールストリート・ジャーナル紙によると、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）は１０日の

連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）で、買い入れたモーゲージ証券（ＭＢＳ）が償還を迎え

た場合、別のＭＢＳや国債に再投資するかを検討する見通し。

　米国債の追加買い入れの可能性を受け、米債先高観が高まった。また、米経済の健全性

をめぐる不安は、債券への逃避買いを誘った。

　ディーラーによると、約２０００億ドル相当のＭＢＳが２０１１年までに償還を迎える

という。

　この日発表された米製造業新規受注や住宅販売保留指数など、一連のさえない米指標は

逃避買いを後押しし、独連邦債先物は心理的に重要とされる抵抗線の１２９．００を上抜

けた。

　独連邦債先物９月限の清算値は７２ティック高の１２９．０６。

　トレーダーは「独連邦債は強気なニュースに対し過剰反応しているようだ」と述べた。

多くのアナリストが、ユーロ圏債券市場の反応の強さに驚きを示したが、薄商いだったこ

とや、ユーロ圏から圧迫材料が出なかったことも要因と指摘された。

　高利回りのユーロ圏周辺国債はやや軟調となった。

　１０年物のスペイン国債と独連邦債の利回り格差は約５ベーシスポイン

ト（ｂｐ）拡大し１４４ｂｐ。

　同イタリア債と独連邦債の利回り格差は小幅拡大し１２７ｂｐ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　４日　ロイター］