欧州市場サマリー（4日）

　　　　　　　　　　　　　　 1247GMT 　　　　 3日終盤

ユーロ／ドル 　　 1.3203 　　　　 1.3226

ドル／円 　　　　 85.770 85.780

ユーロ／円 113.17 113.47

　　　　　　　　　　　　　　 4日終値 　 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5386.16（‐10.32） 5396.48

　　クセトラＤＡＸ　　　　　6331.33（＋23.42） 6307.91

金　現物午後値決め 1199.50 　 1187.50

　　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(９月限)　 99.045 (‐0.010)　　0.350(0.503)

独連邦債２年物 0.737(0.751)

独連邦債１０年物(９月限) 129.19 (＋0.13) 2.602(2.608)

独連邦債３０年物 　 3.296(3.326)

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　＜為替＞　ドルが対円で１５年ぶり安値に迫った。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が景気

下支えに向け、追加緩和措置を講じるとの思惑がドルを圧迫している。

　ただ、７月の米ＡＤＰ民間雇用報告が予想を上回る増加を示したことで、ドルは下げ幅

を縮小した。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は続落。銀行株を中心に売りが出たが、メキシコ湾の原油

流出源の油井が完全に封鎖されるとの期待から、ＢＰが上昇し相場を下支えた。

　ＦＴ１００種総合株価指数<.FTSE>は一時、５３１８．７９まで下げる場面もあった。

　スタンダード・チャータードが５．１％下落し、銀行株全体を圧迫した。上半

期決算は予想を上回る増益となったものの、不良債権の減少が主因となったことから、

一段の成長余地が限定される可能性があるとの見方が出たことをアナリストは指摘した。

ＲＢＳは同行の投資判断を引き下げた。

　５日に決算発表を控えているバークレイズは０．９％安。

　一方、ロイズ・バンキング・グループは好決算を手がかりに３．６％上昇した。

　ＢＰは１．４％高。原油流出源の油井の完全封鎖を目指す「スタティック・キル」作業

が進んでいる。また、米政府は流出原油の約４分の３が、回収されたか、もしくは分解、

自然消滅するなどして現場海域からなくなっていると報告した。

　欧州株式市場はほぼ変わらず。７月の米供給管理協会（ＩＳＭ）非製造業総合指数が予

想を上回るなど明るさもみられる一方、消費需要をめぐる懸念から小売株などに売りが出

た。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は０．２３ポイント（０．０２％）高

の１０７１．０２。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は６．１１ポイント（０．２２％）高の

２８２５．０８。

　ＢＮＰパリバ・フォルティス・グローバル・マーケッツの調査部長、フィリップ・ジゼ

ル氏は「投資家は市場で何が起きているのか、好材料と悪材料のどちらに反応すればよい

のか判断しかねており、そうした状況を背景に相場は神経質な展開となった」と述べた。

　銀行株が総じて軟調で、ＳＴＯＸＸ欧州６００銀行株指数<.SX7P>が０．４％安。英ス

タンダード・チャータード（スタンチャート）銀行は５．２％下落した。上半期

決算は利益が半期として過去最高となり予想を上回ったものの、アナリストからは、不良

債権の減少が主に業績を押し上げており、今後の拡大余地は限定的との声が聞かれた。

　一方、英ロイズ・バンキング・グループは３．６％高。同社の決算は２年ぶり

の黒字となり予想も上回った。同社は中期的に力強い業績を見込むと述べた。

　仏ソシエテ・ジェネラルは０．７％高。第２・四半期決算は、純利益が４倍

以上に拡大し、アナリスト予想も大幅に上回った。投資銀行部門の収入が低迷したものの、

貸倒引当金や不良債権の減少で補った。

　こうしたなか、小売株がさえず。衣料小売の英ネクストは、上半期の基調的売

上高が減少し、下半期には落ち込みがさらに拡大するとした。同社株は７．７％安。カー

ペット小売の英カーペットライトは３．４％安。基調的売上高は減少し、年内

の支出抑制を検討しているとした。

　＜ユーロ圏債券＞　独連邦債が上昇した。米経済指標が予想よりも良い内容となったこ

とを受けて２週間ぶり高値からは値を下げたものの、世界経済減速に対する広範な懸念に

支援された。

　この日発表された７月の米ＩＳＭ非製造業総合指数が予想外に上昇したほか、７月の米

ＡＤＰ民間雇用者数は４万２０００人増と予想を上回って増加した。これらの指標が米国

債を圧迫、これを受けて独連邦債も高値から押し戻された。ただ、米２年債利回りは引き

続き前日につけた過去最低の０．５２％付近で推移している。

　インベステックのエコノミスト、デビッド・ページ氏は「示されている兆候はまちまち

だ。欧州中央銀行（ＥＣＢ）の記者会見を明日に控え、独連邦債は不透明さのなかで取引

されている」と述べた。

　４日の東京債券市場では、指標１０年国債利回りが一時７年ぶりに１％を割り込んだ。

これを背景に独連邦債が序盤の取引で大幅に買われる場面もあった。

　独連邦債先物９月限の清算値は１４ティック高。一時１２９．４７と７月１９

日以来の高値をつけた。

　独連邦債２年物は０．５ベーシスポイント（ｂｐ）上昇し０．７３７％。

同１０年物利回りは小幅低下し２．６０１％。

　トレーダーからは前日からの独連邦債の上昇を指摘する声が聞かれた。ただテクニカル

面で見通しが強気に転じるには、６月２９日につけた高値の１２９．８６を上回る水準に

上昇する必要がある。

　独連邦債とユーロ圏周辺国債の利回り格差は大半が横ばいまたは若干縮小したが、

１０年物のスペイン国債と独連邦債の利回り格差は前日の１４４ｂｐから

１４７ｂｐに拡大した。スペインは５日、最大３５億ユーロの３年債入札を行う。

　１０年物の日本国債と独連邦債の利回り格差は約２ｂｐ拡大し１５９ｂ

ｐ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　５日　ロイター］