1323 GMT 11日終盤
ユーロ/ドル
ドル/円
ユーロ/円
12日終値 前営業日終値
株 FT100 5266.06(+20.85) 5245.21
クセトラDAX 6135.17(‐18.90) 6154.07
金 現物午後値決め 1213.00 1205.50
先物 現物利回り
3カ月物ユーロ(9月限) 99.080 (+0.010) 0.226(0.254)
独連邦債2年物 0.614(0.624)
独連邦債10年物(9月限) 131.19 (+0.05) 2.421(2.423)
独連邦債30年物 3.165(3.168)
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<為替> ドルが上昇。朝方発表された米新規失業保険申請件数が前週から予想外に増
加したほか、ギリシャの第2・四半期の国内総生産(GDP)速報値が予想よりも弱かっ
たことを受けてリスク回避の動きが強まり、ドルを支援した。
ギリシャGDPの発表を受け、ユーロは対ドルで3週間ぶり安値をつけた。
<株式> ロンドン株式市場は反発。医薬品グラクソ・スミスクライン
し、ディフェンシブ銘柄が上昇した。
一連のさえない欧米指標を受け、投資家が景気見通しに対し慎重な見方を強めるなか、
薄商いとなった。
グラクソは2.6%高。同社とバレアント・ファーマシューティカルズ
中のてんかん治療薬「ポティガ」について、米食品医薬品局(FDA)の専門家諮問委員
会は11日副作用は対処可能との報告をまとめ、FDAによる同薬承認に一歩近付いた。
グラクソの上昇はディフェンシブ銘柄全体を押し上げ、競合のアストラゼネカ
は0.7%高、日用品ユニリーバ
タバコ
欧州株式市場は、FTSEユーロファースト300種指数が小反発して終了した。予
想を上回る利益を発表したアンハイザー・ブッシュ・インベブ
歩近づいた医薬品グラクソ・スミスクライン
ただ、この日発表された米国の新規失業保険週間申請件数が予想外に増加したことで、
相場の上値は限定的だった。
FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>終値は1.90ポイント(0.18%)
高の1042.77。
DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は3.31ポイント(0.12%)安の
2720.85で引けた。
ファンドマネジャーSVMのマネジングディレクター、コリン・マクリーン氏は、FT
SEユーロファースト300種指数が若干上昇したことは「前日に大きく下げているため、
特段驚くべきことではない」としながらも、「市場はまだ幾分神経質になっている」と述
べた。
また、RBSの欧州株式ストラテジスト、イアン・リチャード氏は「現在の市場の特徴
の1つは、明らかに商いが薄いことだ。休暇シーズン入りしていることで、市場が大きく
動くようなことはあまりない」と述べた。
アンハイザー・ブッシュ・インベブは5.4%上昇。同社は、主にブラジルでの売上げ
が好調だったとして、予想を上回る四半期利益を発表した。他のビールメーカーも上昇し、
SABミラー
グラクソ・スミスクラインは2.6%高。同社がバレアント・ファーマシューティカル
ズ
の専門家諮問委員会が11日、副作用は対処可能との報告をまとめたことが材料視された。
このところの株価下落を受け、この日は買いがディフェンシブ銘柄に向かい、医薬品で
はノボ・ノルディスク
2.6%上昇して引けた。
<ユーロ圏債券> 独連邦債先物が最高値をつけ、10年債利回りも過去最低水準に低
下した。この日発表された米新規失業保険申請件数が前週から予想外に増加したことを受
け、米景気減速懸念が強まった。
比較的安全とされる独連邦債に資金が流れ、ユーロ周辺国債との利回り格差は前月23
日の欧州の銀行を対象にしたストレステスト(健全性審査)結果発表以前の水準に拡大し
た。
ノルディアのアナリスト、ニルス・フロム氏は「(米新規失業保険申請件数は)米経済
の二番底をめぐる憶測を広げ、特に米債、そして欧州の債券を支援した。加えて、ユーロ
圏の問題をめぐるニュースや株式市場からのリスク回避の動きを目にしている」と述べた。
独連邦債が買われたことで、スペイン国債と独連邦債の利回り格差は165ベーシスポ
イント(bp)に拡大。ただこれより前、欧州中央銀行(ECB)のゴンサレスパラモ専
務理事のユーロ圏経済に関する発言を受け、スプレッドはすでに拡大傾向にあった。
専務知事はヨーロッパ・プレスに対し、スペインは2011年に追加的な予算削減が必
要になるとの認識を示した。
独連邦債先物9月限
131.40と過去最高値をつけた。
ノムラのテクニカルアナリスト、ウォルター・バーク氏は、同限月の値が6─7月の取
引レンジを上抜けたことにより、133.20への上昇が視野に入ってくる可能性がある
と述べた。
独連邦債2年物
利回りは1.2bp低下の2.417%。一時過去最低の2.401%をつけた。
ユーロ周辺国債はさえない動きだったものの、トレーダーからは、実際の売りというよ
りは入札を控えた調整との声が聞かれた。
あるトレーダーは「9月に再開される国債入札を控えポジション調整の動きがあるよう
だ。月末にかけてこの動きが強まると予想している」と述べた。
今週に入り75bp拡大している10年物アイルランド国債と独連邦債の利回り格差は、
1bp縮小し297bp。欧州中央銀行(ECB)によるアイルランド国債買い入れのう
わさが、利回り格差の拡大を抑えた。
ダブリンのあるディーラーによると、アイルランド国債をめぐりECBは当初価格情報
を求めるなど動きを見せた。ただ、トレーダーは、実際の買い入れはなかったとしている。
前出のディーラーは「ECBが11日に2012年償還のアイルランド国債を6000
万ユーロ買い入れたと聞いた。規模は小さいがスプレッドの安定に寄与した」と述べた。
この日の周辺国債の利回り格差拡大は、イタリアに関しては13日の入札も要因となっ
たが、独連邦債上昇による動きだった。しかし市場では、この日発表されたギリシャの国
内総生産(GDP)が予想よりも弱い内容となったことなどを背景に、一段のソブリン債
危機への懸念を受け、利回り格差はさらに拡大する様相を呈した。
[東京 13日 ロイター]