欧州市場サマリー（17日）

　　　　　　　　　　　　　　 1301 GMT 　　　16日終盤

ユーロ／ドル 　　 1.2870 　　　　1.2823

ドル／円 　　　　 85.330 　　　　85.360

ユーロ／円 109.82 　　　　109.47

　　　　　　　　　　　　　　17日終値 　 前営業日終値

株　ＦＴ１００ 5350.55（＋74.45） 5276.10

　　クセトラＤＡＸ　　　　　6206.40（＋95.83） 6110.57

金　現物午後値決め 1226.00 　1223.50 　

　　　　　　　　　　　　　 先物 　　 現物利回り

３カ月物ユーロ(９月限)　 99.090 (‐0.005)　　0.278(0.275)

独連邦債２年物 0.667(0.662)

独連邦債１０年物(９月限) 131.71 (‐0.34) 2.366(2.316)

独連邦債３０年物 　 3.032(3.041)

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　＜為替＞　ユーロが対ドルで上昇。また、対円では７週間ぶり安値から戻している。

この日実施されたアイルランドとスペインの国債入札を受け、債務問題を抱えるユーロ

圏諸国に対する懸念が後退した。

　＜株式＞　ロンドン株式市場は３日続伸。世界経済への懸念が後退し原材料価格が上昇

するなか、金融・商品（コモディティ）株を中心に買いが入った。

　ＦＴ１００種総合株価指数<.FTSE>は１週間ぶり高値で引けた。同指数は２００日移動

平均である５３４０．０４を上抜けた。

　鉱山株が買われた。需要が堅調になるとの期待感やドル安を背景に金属価格が上昇した。

ロンミンは５．９％高。エクストラータは４．５％、カザキミス

は３．７％、それぞれ上昇した。

　ＢＨＰビリトンは２．４％下落。カナダの肥料メーカー、ポタッシュ・コーポ

レーション・オブ・サスカチュワンの取締役会が１７日、ＢＨＰビリトンによる

３８６億ドルの買収提案を拒否した。

　エネルギー株も好調。米原油先物が６営業日ぶりに上昇し、１バレル＝７６ドル

を超えた。ロイヤル・ダッチ・シェルが１．８％高、ＢＧグループは

１．６％値上がりした。

　ＢＰは０．４％安。メキシコ湾の原油流出事故で、ＢＰの計画している最終的な

油井封鎖作業の時期が技術的な問題で遅れる見通しとなった。

　景気回復への懸念から過去数日売られていた銀行株がこの日は上昇。バークレイズ

は２．８％高となった。

　欧州株式市場は上昇し、ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数は終値ベースで１週間

ぶり高値をつけた。蘭エイゴンや英アヴィヴァなど、保険株が上昇を主

導した。

　ＦＴＳＥユーロファースト３００種指数<.FTEU3>は１１．０７ポイント（１．０６％）

高の１０５６．５４。

　ＤＪユーロＳＴＯＸＸ５０種指数<.STOXX50E>は３９．４０ポイント（１．４６％）高

の２７３７．６９。

　夏枯れ相場で商いは薄かった。

　投資家の間では、景気回復ペースをめぐる不透明性が重しとなり、株価は今後数カ月レ

ンジ取引になるとの見方が出ている。

　エイゴンは６．８％高。公的資金の返済をめぐり、低コストで公的資金の一部を返済す

ることで欧州委と合意した。これを受け、大規模な起債を余儀なくされるとの懸念が後退

した。

　アヴィヴァは５．１％高。トレーダーは、仏アクサが同社の買収に関心を寄

せているとの観測を指摘した。アクサも２．９％高。両社ともにコメントを差し控えてい

る。　

　オールド・ミューチュアル、プルーデンシャル、ＩＮＧは

２．５─５．１％高。　

　銀行株ではＨＳＢＣ、ＢＮＰパリバ、ドイツ銀行は

２─２．２％高。

　鉱山株も高い。ドル安や需要をめぐる期待から上昇した金属相場に追従した。ユーラシ

アン・ナチュラル・リソーシズ、リオ・ティント 、カザキミス

は３─４％高。

　肥料の独Ｋ＋Ｓは５．７％高。カナダの同業ポタッシュの取締役会

がこの日、豪英系資源大手ＢＨＰビリトンによる３８６億ドルの買収提

案を拒否したことを受け、同セクターでの買収観測が高まった。

　＜ユーロ圏債券＞　ユーロ圏周辺国債と独連邦債の利回り格差が縮小した。この日実施

されたアイルランドとスペインの国債入札に対し底堅い需要が示されたことを受け、周辺

国の資金調達能力に対する懸念が和らいだ。

　独連邦債１０年物利回りは前日につけた過去最低水準から若干戻した。アナリストから

は１６日の大幅上昇を受けた一時的な調整が入ったとの声が聞かれた。一方、３０年物利

回りは引き続き小幅低下した。

　アイルランドが実施した２０１４年および２０２０年償還債入札では、調達目標額の上

限１５億ユーロを上回る５１億ユーロの応札を集めた。

　スペインの１２・１８カ月物Ｔビル（短期証券）入札では目標レンジの４５─５５億ユ

ーロを小幅上回る５５億１０００万ユーロを調達した。利回りはともに前回入札を下回っ

た。

　１０年物のアイルランド国債と独連邦債の利回り格差は約

１１ベーシスポイント（ｂｐ）縮小し３００ｂｐをやや下回った。スペイン国債と独連邦

債の利回り格差も１３ｂｐ縮小し、１６４ｂｐ。

　ポルトガルおよびイタリア国債の独連邦債との利回り格差も小幅縮小した。

　ＩＮＧのストラテジスト、パドライック・ガービー氏は「市場に適度な安心感が広がる

だろうが、それ以上の深読みはしない。今後数週間、独連邦債ロングのポジションを維持

する」と述べた。

　独連邦債１０年物利回りは４ｂｐ上昇の２．３７％。同２年物

利回りは２．１ｂｐ上昇し０．６８０％。

　ノルディアのアナリスト、ニルス・フロム氏は「マクロ経済の様相が世界的に明確な低

成長シナリオを裏付けていることから、基調的な独連邦債の利回りリスクは引き続き下向

きだ」と述べた。

　独連邦債先物９月限の清算値は３６ティック安の１３１．６９。

　投資家が高利回りの投資を模索するなか期間が長めの債券に資金が向かい、独連邦債３

０年物利回りは１ｂｐ低下の３．０３２％。一時３．０１６％に低下し、

過去最低水準を更新した。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　［東京　１８日　ロイター］