[東京 5日 ロイター] - 東京五輪は5日、女子レスリング・フリースタイル57キロ級決勝を行い、川井梨紗子がイリーナ・クラチキナ(ベラルーシ)を5─0で下して金メダルを獲得した。2016年のリオデジャネイロ五輪に続いて2つめの金メダル。4日の62キロ級で金メダルを取った川井友香子は妹で、姉妹で金メダリストになる夢を実現した。
川井は試合後、「最後の一秒まで絶対に相手から目を逸らさないって決めて、友香子に昨日あんな試合みせられたら本当、やるしかないって思ったのでよかった」と話した。
「プレッシャーがなかったといえば嘘になる。リオのときと比べて一試合一試合重く感じた。だが、そのプレッシャーが応援になるって信じ、それを抱えるだけの精神にならなければ思い何とか戦った」と振り返った。
そのうえで姉妹で金メダルと獲得したことについて「こんないい日があっていいのかと。このために長い間いろんな思いを抱えて頑張ってきて、本当にいい日です今日は」と語った。
川井は石川県出身の26歳。ジャパンビバレッジ(東京都)所属。母の初江さんは1989年世界選手権代表、父の孝人さんは1989年の男子グレコローマン74キロ級学生二冠王者というレスリング一家に生まれ、8歳からレスリングを始める。
もともとは58キロ級だったが、「絶対女王」伊調馨が同階級がいたため、リオでは、63キロ級に階級を上げて金メダルをとった。その後に階級を戻し、19年の代表争いで伊調を制した。世界選手権を2017年、18年、19年と3連覇。女子レスリングの「新エース」として東京大会に臨んだ。