[22日 ロイター] - ロシアの政治家や政府高官は22日、プーチン大統領が米国との新戦略兵器削減条約(新START)の履行を停止すると発表したことを巡り、非は欧米諸国にあると主張した。
前大統領のメドベージェフ安全保障会議副議長はメッセージアプリ「テレグラム」に「米国をはじめとする北大西洋条約機構(NATO)諸国がわが国に対して(実質的に)宣戦布告したことにより、この決定を余儀なくされた」と主張。「世界全体、特に米国で大きな反響を呼ぶだろう」とした。
ロシアと西側諸国の将来の軍縮協定には英仏が保有する核兵器も含まれるべきとの考えを示した。
ロシア議会は22日にも新STARTの履行停止を承認する見込み。
ウォロジン下院議長も「米国は義務を果たすことをやめ、国際安全保障問題に関するロシアの提案を拒否することで国際的な安定の構造を破壊した」との声明を発表した。
タス通信によると、リャブコフ外務次官は新STARTの履行を再開するかどうかは米国次第だとし、NATOの他の核保有国である英国とフランスについても注視していると述べた。英仏はもはや米ロ核軍縮協議と無関係ではないと指摘した。
核問題を巡るロシアと米国の直接対話は現在行われておらず、再開されるかどうかも分からないとした。