Lucy Craymer
[ウェリントン 14日 ロイター] - ニュージーランドで14日投開票した議会(一院制、定数120)総選挙は、中道右派の野党・国民党が第1党となった。国民党は右派政党ACTと連立政権を樹立する見通しとなった。
選挙管理委員会が発表した暫定結果(開票率92%)によると、国民党の得票率は39%、ACT党は9%だった。
次期首相就任が確実となった国民党のクリストファー・ラクソン党首はオークランドで支持者を前に「われわれはこの国をさらに良い国にする」と宣言した。
同氏はニュージーランド航空の最高経営責任者(CEO)を務めた経歴があり、政界入りはわずか3年前。
国民党は、中間所得層の支援策やインフレ対策、公的債務削減などを公約に掲げ支持を広げた。労働党政権への不満が国民党への支持拡大につながったと専門家は指摘する。
与党労働党は2020年にアーダーン前党首の下で1996年以降で初めて単独で過半数を取得した政党となった。ただ、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)や生活費高騰が暮らしを直撃し、国民の不満が高まっていた。ヒプキンス首相は落ち込んだ支持を取り戻せなかった。