[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米財務省が19日発表した2023年11月の対米証券投資統計によると、海外勢の米国債保有額は7兆8100億ドルと、前月の7兆5650億ドルから増加し、過去最高となった。増加は3カ月ぶりだった。
前年同月比では7.6%増加した。
TDセキュリティーズの米金利戦略責任者、ジェナディー・ゴールドバーグ氏は「10月に発生し11月いっぱい続いた金利の反転によるとことが大きい」と指摘。「海外投資家は低金利に飛びついた」と話す。
米10年債利回りは11月初めは4.791%だったが、月末には44ベーシスポイント(bp)低下し4.35%となった。
日本勢の米国債保有額も3カ月ぶりに増加。10月の1兆0980億ドルから11月は1兆1270億ドルと、2021年12月以来の高水準だった。日本は依然、海外勢として最大の米国債保有国。
中国の保有額は7820億ドルで、09年3月以来の低水準だった10月の7696億ドルから小幅に増加した。
ゴールドバーグ氏は、中国の米国債保有額はなお減少トレンドにあると指摘。「1、2カ月増加したところで、減少トレンドは変わらない。中国は自国経済を刺激することに忙殺されている。人民元を防衛しようとしており、米国債の保有を継続的に減らしている」と述べた。