[上海 17日 ロイター] - 中国平安保険が17日発表した2021年通期決算は、純利益が29%減の1016億元(160億ドル)と、08年以降で最大の減益となった。
保険料収入が低迷した。生命保険の保険料収入は前年比4.1%減の4903億元、損害保険の保険料収入は5.5%減の2700億元。
同社は「21年は、各国の複雑で深刻な経済情勢と新型コロナウイルスの感染再拡大で、人々の所得見通しの不透明感が強まった」とし、これに伴い「長期の保険商品の購入が低迷した」と表明した。
保険販売員が減少し、新規の生命保険・医療保険販売が23.6%減の379億元となったことも響いた。販売員は今後さらに減る見通しという。
不動産開発の華夏幸福基業投資開発に対するエクスポージャーは昨年時点で540億元(84億ドル)。
一部のアナリストは、平安保険の不動産部門に対するエクスポージャーははるかに多く、市場が過小評価していると指摘する。
ただ、傘下の平安銀行の21年通期決算は25.6%の増益となった。12月時点の不良債権比率は1.02%と、3カ月前の1.05%から低下した。