■株主還元策泉州電業 (T:9824)は株主還元策として配当金及び株主優待制度、自社株買いなどで対応していく方針である。
配当金に関しては「安定的な配当を維持することを基本方針として、当期の業績、内部留保の水準等を考慮し、総合的に判断する」としている。
2010年10月期以降の配当性向は25%前後の水準となっているが、「今後は30%も意識」と述べており増配にも前向きである。
配当については、年間配当を2016年10月期の40円から、2017年10月期には45円、2018年10月期には55円と増配を続け、さらに進行中の2019年10月期は70円が予想されている。
また単位株を保有する株主に対しては、以前は図書カード(1,000円分)を贈呈していたが、現在はQUOカード(1,000円分)を贈呈しており、小口株主に対しても積極的に株主還元を行っている。
さらに同社はもう1つの株主還元策として自社株買いにも前向きで、2016年10月期中に271,700株、2018年10月期にも150,000株の自社株買いを実行した。
さらに2019年10月期第2四半期も150,000株の自社株買いを行い、下期にも150,000株(上限500百万円)を発表している。
この結果、予定どおり自社株買いが実行されれば、配当金と合わせた今期の総還元性向は54.1%に達する。
このような資本効率の向上に向けた同社の姿勢は大いに評価することができるだろう。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)